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広がる韓国の国定教科書反対、小中高の歴史教師2000人も執筆拒否

生徒たちが「国定反対」「大韓民国の歴史教育が死んだ」と遺影のようなプラカードを持ち17日、ソウル鍾路区の仁寺洞で開かれた集会「国定教科書反対青少年の行動」で他の参加者の自由発言を聞いている=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

全教師3分の1の「歴史教師の会」国定化反対宣言
「現場の教師・学生の意見が反映されていない」
大邱・慶尚北道・ソウル・首都圏大学でも
教授たちの“不服従”続く

 全国小中高校の歴史教師たちが政府の歴史教科書国定化の試みに反対の意向を明らかにし、執筆・制作拒否を宣言した。これに先立つ歴史学専攻の大学教授を中心とする「執筆・制作不服従」と連携する動きが、教室で直接生徒を教える教師にまで広がった。

 「全国歴史教師の会」は18日声明を出し、「朴槿恵(パク・クネ)政権が制作する国定歴史教科書の執筆と審議及び現場適合性検討(学校現場で新たな教科書を示範適用すること)に一切協力しない」と明らかにした。会には全国の小中高校の歴史教師約6000人の3分の1に当たる約2000人が参加している。「現在使用している8種類の検定教科書執筆者59人のうち37人が現場の歴史教師であることから歴史教師たちの専門性は教科書発行に必須」とした上で、「現場の歴史教師と生徒たちの意見が国定化決定に全く反映されていないだけでなく、国定化の名分を得るため教師と生徒が毎日読む教科書に理念論争を持ち込む政府与党の暴力まで経験している」と反対理由を明らかにした。

 大学教授の国定教科書執筆・制作拒否も続いている。朴槿恵大統領の支持基盤である大邱(テグ)・慶尚北道地域でも9大学の歴史学教授38人が執筆・制作不服従に参加した。慶北大を中心に14日から始まった同地域の執筆・制作拒否の動きには現在、安東大、啓明大、大邱大、嶺南大、大邱漢方医対、大邱カトリック大、東国大慶州キャンパス、大邱教育大の教授が参加したのが分かった。ユン・ジェソク慶北大教授(東洋史、54)は「19日に執筆拒否に参加した教授の名簿と声明を公開する」と話した。これより先に大邱では先月24日、10大学の教授203人と中高校80校の歴史教師126人が国定教科書に反対する立場を明らかにしている。

 ソウル・首都圏の大学の教授も「執筆・制作拒否」を続けている。国民大、徳星女子大、同徳女子大、明智大、祥明大、ソウル科学技術大、ソウル女子大、淑明女子大、崇実大、誠信女子大、韓国放送大、漢城大、漢陽大のソウル地域13大学の歴史学教授71人は18日に声明を出し、「国定制への回帰は今までに私たちの社会が成就させた民主主義の成果を一挙にひっくり返す暴挙」として、国定教科書執筆・制作過程に一切参加しないと宣言した。また、カトリック大、京仁教育大、大林大、大真大、亜州大、烏山大、仁荷大、韓国産業技術大、韓神大の京畿道と仁川(インチョン)地域の9大学の歴史学教授27人も国定教科書制作参加拒否に参加した。16日には大田韓南大の歴史学教授9人全員が「政府の歴史教科書国定化と関連した執筆関連業務協力を拒否する」と宣言した。

キム・キュナム記者、大邱/キム・イルウ記者、大田/ソン・インゴル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-18 22:22

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/713336.html?_fr=mt1 訳Y.B

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