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韓国史教科書国定化反対、1カ月で5万人超える

登録:2015-10-06 03:36 修正:2015-10-06 06:59
全国教職員労働組合ビョン・ソンホ委員長(マイクを持った人)と組合員が9月17日午前、ソウル世宗路の政府ソウル庁舎前で韓国史教科書国定化反対教師宣言を行っている。宣言には全教組組合員と非組合員を合わせた教師1万5701人が参加した =イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国史教科書の国定化(以下、韓国史国定化)に対する反対世論が予想を超えて急速かつ広範囲に広がっている。導火線は、9月2日、ソウル大学歴史関連の5つの学科の教授34人と全国歴史教師2255人の名前で出した声明だった。5日現在までにわずか約1カ月間で韓国史国定化に反対する宣言と声明に参加した教授や教師、保護者などの数が5万人を超えた。これに各種団体名義で反対宣言に参加した事例まで合わせると、その規模はさらに大きく増える。宣言や声明の発表の回数も43回に達した。

 教授宣言20回など43回
 市民や教育団体も続々と参加
 保守と革新を網羅する時代の要求に

 「学問の自由と民主主義に逆行
 政府が押し通すなら
 街に出た教授たちに直面するだろう」

 反対宣言に参加したほとんどが歴史と教育に関心が多い「専門家集団」という点は注目に値する。韓国史国定化が歴史科目に限定される問題ではない世論が形成された影響が大きい。教授社会はこれを学問と表現の自由はもちろん民主主義に甚大な損傷を与えるかもしれない事案として捉えている。

 5日、木浦(モクポ)大学教授らが「とりあえず、歴史から始まったが、徐々に社会科などの教科全般に国定化が拡散しないという保障はない」と述べた部分にも、そのような懸念が表れている。韓国史国定化に対する反対が、保守政権の教育政策に対して革新陣営がかけるブレーキを超えて、革新と保守を網羅する“時代現象”と評価されるのも、そのためだ。

 この日も慶煕大学、木浦大学、仁荷大学の教授たちがそれぞれ国定化反対声明を発表した。大学教授たちが主軸になった宣言だけでもすでに20回目だ。秋夕(中秋節)前後にも東国大学や韓国外国語大学、カトリック大学、新羅大学教授たちが相次いで宣言文に名を連ねた。

 パク・ユンジェ慶熙大学史学科教授は「史学科教授9人は、この問題が単なる歴史学の問題ではなく、学問共同体の健康に関連しているという認識の下、慶熙大学教授たち応援を要請し、史学科のほかにも107人(合わせて116人)の教授が参加した」と明らかにした。人文、社会系はもちろん、理科学部、工学部、医学部、歯学部、看護学部、医学部など、各分野を網羅した教授たちがすすんで名前を連ねた。宣言を発表した他の大学の状況も慶熙大学と似ている。

 慶熙大学教授は宣言文で「政府の政策をめぐり対立的な見解を表明していた革新系メディアと保守系メディアが口を揃えている」とし「政府の韓国史国定化の試みが社会の普遍的な理解とかけ離れていることを示している」と明らかにした。続いて「もし、日本政府が日本史教科書を国定化するとしたら、果たして韓国政府は賛成するのか疑わしい」と付け加えた。

 木浦大学教授48人は、「国定教科書制度は、教育の民主化の達成を逆行する暴挙」だとし「下手な国政化こそ韓国史認識における非学問的な議論を深め、社会の分裂を加速させるだろう」と懸念を示した。仁荷大学教授90人も「私たちは5年しか施行していない韓国史教科書検定制を捨て、再び国定制に、退行の道に入る危険にさらされている」とし「(国定制ではなく)一段階進展した社会になるためには、(国定制ではなく)認定制に進むべきだと信じている」と述べた。

 パン・ウニ歴史正義実践連帯事務局長は4・19革命以降、教授社会の最大の社会参加として記憶されている「セウォル号惨事時局宣言」当時よりも、多くの教授が参加している現象に注目した。彼は「民主主義についての危機意識が机の前に座っていた教授たちを奮い立たせたようだ」とし「朴槿恵(パク・クネ)政権が各界各層の反対の声を無視して、国定化を強行すれば、4・19革命当時のように横断幕を持って街に出た教授たちと会うことになるだろう」と述べた。

チョン・ジョンユン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-05 19:40

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/711478.html 訳H.J

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