今月29日に韓国国内の中東呼吸器症候群(MERS)終息宣言がされる見込みとなった。最後までMERSウイルスの陽性反応を示した患者が1日午後、陰性判定を受けたためだ。MERS終息はMERS感染患者がウイルス確認検査で陰性反応を出した後、MERSの最大潜伏期である14日の2倍の28日が過ぎた時点で宣言するよう世界保健機構(WHO)が定めた。
保健福祉部中央MERS管理対策本部はMERSウイルス陽性反応を示した最後の患者が、先月30日と1日のウイルス確認検査で陰性と判定されたと1日明らかにした。患者は80番目の感染者で、免疫系統の癌であるリンパ種により免疫系が弱まり、4カ月間MERSウイルスの陽性として残ったままだった。この患者を治療した医療スタッフは「患者が持つ免疫異常疾患でウイルス感染を除去するのに支障がありウイルスが陰性反応を出すまで時間がかかった」と話した。これにより国内ではMERSウイルスを持つ患者はこれ以上存在しなくなった。対策本部関係者は「5月20日から始まったMERSの流行は今月末に終止符が打たれることになった。MERSウイルスは陰性だが関連後遺症などで治療中の5人の患者の治療に最善を尽くす」と話した。
一方、最初のMERS患者(68、男性)も先月25日に退院した。この患者は4~5月にバーレーンで農業関連の業務をした後、サウジアラビアやカタールなどを経て帰国した。入院初期、MERS合併症で肺炎が酷くなったこの患者は、自ら呼吸が出来なくなり人工呼吸器治療を受けることもあった。以後、肺炎が好転してMERS陰性判定を受け、入院1カ月後の6月29日に一般病床に移った。しかし、MERSを治療する間に生じた床擦れや筋肉衰弱などに対するリハビリ治療と精神科治療を受けるため退院が遅れた。
この患者の退院によりMERSに感染した後、現在入院治療を受けている患者は5人に減った。このうち3人は安定した状態だが、2人は人工呼吸器などの治療を受けている。
韓国語原文入力:2015-10-01 22:38