「衛星発射は国家科学技術発展計画にともなう平和的事業」。北朝鮮が14日、長距離ロケットの発射を示唆した。
北朝鮮の国家宇宙開発局長は朝鮮中央通信記者の質問に答える形式を借り「世界は今後、先軍朝鮮の衛星が我が党中央が決心した時間と場所で大地を蹴って青空高く舞い上がる姿をはっきりと見ることになるだろう」と述べた。 国家宇宙開発局長は「国家宇宙開発局は国の経済発展に積極的に尽くすため、気象予報等のための新しい地球観測衛星開発の最終段階に至っている」と述べたと連合ニュースが伝えた。 同局長は「我が国の衛星発射は経済強国建設と人民生活向上のための国家科学技術発展計画に伴う平和的な事業」と強調した。
北朝鮮国家宇宙開発局長のこの発言は、韓米情報当局が10月10日の北朝鮮労働党創建70周年を機に北朝鮮が衛星発射を名分にロケット(長距離ミサイル)を発射する可能性があると見ている中で出てきたもので、注目される。 北側が実際に10月10日の党創建70周年を機にロケットを発射することになれば、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議に再び違反することになり、朝鮮半島情勢が大きく揺れ動く。
ただし、北朝鮮の国家宇宙開発局長が「新しい地球観測衛星開発」が完了したとは言わずに「最終段階に至っている」とした事実に照らし、直ちに10月10日の発射を念頭に置いたものと断定はし難い。 北朝鮮の長距離ミサイル発射有無に神経を尖らせている韓米両国をはじめとする国際社会の反応を見るためのアドバルーンである可能性も排除できない。 北朝鮮が最後にロケットを発射したのは2012年12月12日だ。北朝鮮はその年の4月13日にはロケットを軌道に上げることに失敗したが、12月12日には東倉(トンチャン)里のミサイル発射場から銀河3号を軌道に打ち上げることに成功した。