韓国労総は14日午後、中央執行委員会(中執)を開き、激烈な内部反発にもかかわらず前日暫定合意した政労使代表者会議の結果を表決で追認した。会議に参加した中執委員48人のうち30人が賛成した。会議の途中、キム・マンジェ金属労働組合連盟(金属労連)委員長が焼身を試み、一部では指導部の総辞職を要求した。 中執は会議が進行された4時間にわたり騒然としていた。
中執会議が開かれて1時間ほどした午後3時10分頃、委員のキム・マンジェ金属労連委員長があらかじめ準備してきた可燃物をからだにかぶり、キム・ドンマン韓国労総委員長に詰め寄ったが、そばにいた他の幹部が直ちに消火器で消し止め大きな事故にはならなかった。
“焼身”を試みる極端な抵抗にもかかわらずキム・ドンマン委員長は会議日程を先送りはしなかった。キム委員長は1時間余りで会議を再開した後、追認に反対する中執委員を積極的に説得しようとした。 一部の中執委員が「『十分な協議』という合意文の文句には拘束力がない」、「ガイドラインより法制定が問題だ」と再協議を強く要求した。 だが、キム・ドンマン委員長は「再合意はない」と一線を画したという。
中執委員のイ・インサン公共連盟委員長は、キム委員長の辞退を公開的に要求した。 キム委員長は反論しなかった。 その後、キム委員長は「今回の合意案は不十分だが『政府は一方的に施行することなく労使と十分な協議を経る』という核心的な内容について文書で合意した」として「今後、制度改善委員会で最善を尽くすことが何よりも重要で、指導部総辞職を賭けて仕上げるので、最後の機会をくれ」と背水の陣を敷いた。
4時間余りに及ぶ激論にも中執委員の意見は一つにまとまるどころか平行線を辿った。 結局、午後6時50分頃になって表決が強行された。 参加した中執委員48人のうち30人が賛成に手を挙げた。 可能な限り表決ではなく全員一致で公式方針を定めてきた韓国労総としては異例の選択だ。 そして労働現場と労働者の暮らしを揺るがす政労使合意案が追認された。
韓国労総所属の公共連盟はこの日、中央執行委員会に先立ち指導部の辞退を要求した。 公共連盟は声明で「あれほど反対してきた一般解雇(容易な解雇)と労組の同意なき就業規則不利益変更が、政府と資本の意図どおりに反映された」として、「今回の労使政合意は、権力に屈服し労働者を裏切った韓国労働史上最も恥辱的で屈辱的な合意」と批判した。