米国訪問中の金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表が「進歩左派の歴史観を正さなければならない」として、歴史教科書を国定に変えると明らかにし波紋が生じている。与党の代表が多様な見解が反映されている現行の検定形態の歴史教科書を、時の政府の主張を注入する一元化された歴史教科書に変える意志を明らかにした点で「政治の論理により歴史教育を歪曲しようとしている」という批判が提起されている。
金武星代表は先月31日(現地時間)、米国ロサンゼルスのあるホテルで在米同胞と会い「韓国の進歩左派勢力が大韓民国建国以来の歴史を正義が敗北した日和見主義、屈辱の歴史だと卑下している。左派勢力が蠢動し未来に責任を負うべき幼い子供たちに否定的な歴史観を植え付けている」として、「(これを正すために)歴史教科書を国定教科書に変えるための努力をしている」と話した。
金代表の発言は、大統領府との交感の中でなされたものと見られる。セヌリ党は先月22日に開かれた高位党・政府・大統領府会合でも国定教科書の推進と関連した問題を議題として扱った。 その際にはセヌリ党は波紋を考慮して関連内容を言論には知らせなかった。ファン・ウヨ社会副首相兼教育部長官も1月に記者懇談会で「教室で歴史は一つのものとして教えなければならない」と、韓国史国定教科書推進の意志を明らかにしたことがある。政権次元で韓国史国定教科書を推進しているわけだ。