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朴大統領、対話強調から2日後に「北の地雷は明白な挑発」

登録:2015-08-17 23:51 修正:2015-08-18 07:06
 「乙支(ウルチ)閣僚会議」で批判強度高め…
 北朝鮮向けメッセージ混線
 北の誹謗戦に応酬…「関係改善当分困難」展望
朴槿恵大統領が15日午前、ソウルの世宗文化会館で開かれた光復70周年中央慶祝式で祝辞を述べている=イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は17日、非武装地帯(DMZ)地雷爆発事件を北朝鮮の殺傷挑発と規定し、15日の光復節祝辞の時より一層強く批判した。 北朝鮮も16日に続き2日連続で朴大統領に対する非難を継続するなど、南北間の緊張状況が続いている。

 朴大統領は韓米連合軍事訓練「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン(UFG)」演習が始まったこの日、大統領府で「乙支閣僚会議」を主宰して、「北朝鮮の非武装地帯地雷挑発は不法に軍事境界線を侵し韓国の将兵の殺傷を企てた明白な軍事挑発」と述べた。 朴大統領は「軍は今回の軍事地雷挑発を契機に改めて規律を引き締め、いかなるささいな弱点でも徹底的に補完し国民が安心して生活できるようにすることを望む」と述べた。 さらに朴大統領は、北朝鮮の非難を意識したように「乙支演習が1968年(朴正煕大統領当時)、北朝鮮による大統領府奇襲事件以後毎年実施してきた定例的な演習」であることを強調した。

 これに先立って朴大統領は、15日の光復70周年祝辞で北の地雷挑発に対して「民族の念願を踏みにじった」として、断固たる対処を強調しながらも「北朝鮮が対話と協力の道に出てくるならば、民生向上と経済発展の機会をつかむことができるだろう」とし、南北交流の必要性を繰り返し明らかにしたことがある。 その2日後であるこの日、北朝鮮の地雷挑発に対して一層強硬な対応方針を明らかにしたことに対して、大統領府側は「乙支訓練自体が北朝鮮の挑発に対する対備訓練であるだけに、平時にも徹底した対備態勢が必要だということを強調したに過ぎず、光復節祝辞で明らかにした北朝鮮向け基調には変化がない」と説明した。

 北側も祝辞の翌日である16日に続き、2日連続で朴大統領に対する非難を続けた。 この日、対南宣伝メディアの『我が民族どうし』は3件の朴大統領非難論説を出し、「朴槿恵は地雷爆発事件まででっち上げて8・15を北南和平と民族団結の重大な契機にしようとする全ての同胞の指向と努力を水泡に帰させようとした」として「神聖な北南対話に対する愚弄であり、民族の統一念願に対するこらえがたい冒とく」と露骨に非難した。 これに先立つ16日、北側は祖国平和統一委員会(祖平統)スポークスマン談話で「朴槿恵がいわゆる8・15祝辞だとして、我々(北朝鮮)を悪辣無法だと悪罵をならべて、万人の驚きと怒りを買っている」と非難したことがある。 これに対抗して韓国政府もこの日、祖平統スポークスマン談話に正面から応じ「わが方(韓国)の真正性ある提案を歪曲・非難し、我が国の大統領に対しても相変らず口汚い誹謗・中傷を繰り返したことに対し強い遺憾を表明する」という内容の統一部スポークスマン声明を発表した。

 専門家たちは、当分は南北間の梗塞局面が続くと見た。 コ・ユファン東国大北韓学科教授は「光復節祝辞が北朝鮮に対話提案も行う席だとすれば、乙支演習は北朝鮮の威嚇に備える訓練なので、北朝鮮に対する強い調子のメッセージが出された」としながら「8月末まで乙支演習が続いて、秋夕(中秋節)の離散家族対面は時間的に難しい状況であり、南北関係改善の契機を探すことは難しい状況」と話した。 ヤン・ムジン北韓大学院大学校教授は「北朝鮮が朴大統領の対話提案を一蹴してしまったので、大統領も支持度をさらに引き上げるため国内政治用に安保を強調していると見られる」として「朴槿恵政権期間での南北関係改善は難しいと見る」と話した。

キム・ジフン、チェ・ヘジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/704799.html 韓国語原文入力:2015-08-17 20:12
訳J.S(1667字)

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