登録 : 2015.08.08 07:13 修正 : 2015.08.11 07:51

 下半身マヒのキム・グァンホン氏
 排尿調節に苦しむ
 「トラウマで一時は自殺も考えた」
 ファン・ビョンジュ氏
 骨壊死だが手術など考えられず
 政府は補償もせず治療も中断
 「義傷者に指定し、支援対策立てるべき」

7月7日午後、全羅南道珍島郡鳥島面のセウォル号事故海域でセウォル号船体を水中撮影するため5トン級チャンボゴ号が沈没地点を表示した浮漂に接近している=珍島/聯合ニュース
 セウォル号事故の現場で行方不明者の捜索に当たった民間人ダイバーたちが、様々な負傷とトラウマに苦しんでいる。 作業の後遺症で生業に復帰できずにいる民間人ダイバーたちは、生計にも困難をきたしており、政府が彼らを「義傷者」に指定すべきだという声が出ている。

 民間人ダイバーのキム・グァンホン氏(42)は、昨年4月23日から3カ月近く全羅南道珍島(チンド)沖のセウォル号沈没現場で行方不明者の捜索作業に参加した。キム氏は作業中に肩の筋肉が裂傷を起こし、さらには首や腰の椎間板まで傷めてしまった。 病院では手術を勧められたが、生業を離れるわけには行かず、手術はあきらめた。キム氏は「腰の痛みに加えて左足にしびれまできて、今年2月には歩くこともままならず、さらには排尿調節ができなくなりおむつをして歩くほどだった」と語った。 結局、15年やって来たダイバーの仕事をやめたキム氏は、代行運転をして妻と三人の子を扶養している。 彼は「悲しみのどん底にいる遺族に遺体だけでも捜してあげようと思って、自分の体を考えずに捜索作業に当たったが、肉体的苦痛と遺体収拾作業時のトラウマから、去年の冬には自殺も考えた」と話した。

 ファン・ビョンジュ氏(56)は、捜索作業の過程で右の肩甲骨が腐って行く骨壊死の負傷を負った。 手術費900万ウォンを用意できず、手術以外には治療方法がないのに放置状態だという。捜索作業で生じたトラウマで感情調節が難しくなり、涙がどっと出る症状も続いている。 彼は25年間生業にしてきたダイバーの仕事ができなくなり、代行運転をしたり借金をして家族5人が生活していると伝えた。

 「4・16家族協議会」と「4・16連帯」は4日午後、政府世宗(セジョン)庁舍の保健福祉部前で民間人ダイバーとともに記者会見を開き、「民間人ダイバーを義傷者に指定して法的支援計画を樹立せよ」と要求した。 個別的に捜索作業に参加したダイバーは、負傷しても労災補償保険を申請できず、昨年7月に海洋警察は 「水難救護法によって義死者義傷者支援法に準じて治療費と補償金を支給する」と約束した経緯がある。 それを根拠に22人の民間人ダイバーが昨年9月に補償金の支給を担当する全羅南道に書類を出したが、「水難救護法には補償基準を『死亡または身体に障害を負った場合』と規定している」として補償金支給を断られた。

 民間人ダイバーに対する治療費支給を担当する福祉部もまた、支援と中断を繰り返している。 福祉部は昨年治療費の支援を始めたが12月に中断し、今年2月にまた制限的支援を始めたが3月以降現在まで中断状態にある。 補償金・治療費支援に困難をきたすや、海洋警察では民間人ダイバーに義傷者指定の申請を勧めた。 今年3月、18人の民間人ダイバーが福祉部に義傷者指定申請を出したが、五カ月間、何の返答も得られていない。

 ファン氏は「生計のための稼ぎもできないので家長の役割も果たせず、体は痛むのに政府は放置するばかりで、政府に対する反感が強まるばかりだ」と話した。

キム・ギュナム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-08-04 22:02
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/703186.html 訳A.K(1520字)

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