セウォル号沈没から21日が経過した6日、疲労が累積した民間潜水士の代替人材として投入された潜水士イ・グァンウク(53)氏が捜索作業に参加した初日に亡くなった。
セウォル号汎政府事故対策収拾本部は「午前6時6分頃に海に入った民間潜水士イ氏が、5分後に通信が途絶え救助したが、自発呼吸ができない状態であり、病院に搬送して応急処置をしたが、7時36分頃に死亡した」と明らかにした。 事故当時、イ氏は水深22mの地点で命綱(ガイドライン)に空気ホースが引っかかった状態で、マスクを脱いでうつ伏せになった状態で発見された。 イ氏の遺体が安置された木浦(モクポ)韓国病院関係者は気脳症が死因と見られると明らかにした。 気脳症とは圧力差のために脳に空気が入り脳血管が詰まる症状で、イ氏になぜこのような症状が起きたのかは確認されていない。
対策本部は民間救難業者であるウンディーネ インダストリーがある救助業者の推薦を得て、イ氏を救助作業に投じたと明らかにした。 イ氏は同僚のヤン・某氏とともに5日午前10時35分頃、潜水士たちが待機するバージ船に到着し、当日夕刻にウンディーネ側の作業監督官から安全教育を受けた後に6日午前初めて海に入った。
通常は二人が組になって海に入るが、イ氏は一人で潜水していた状態だった。 対策本部は「故人が現場に初めて投入されたので、テストを兼ねて水深の浅い(24m)の所で通常一人で遂行するガイドライン移転作業をさせた。 水面には同僚ダイバーが待機していた」と説明した。
5日までに投入された延べ600人余りの潜水士の中で、海洋警察・海軍所属を除く民間潜水士は91人だ。 海洋警察はウンディーネ側に民間潜水士の代替人材として50人程度を追加確保するよう要請した経緯がある。
珍島/チン・ミョンソン記者 torani@hani.co.kr