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済州海軍基地反対3000日…「江汀」生命平和の村作りに進化

登録:2015-08-03 23:42 修正:2015-08-04 13:29
 2007年4月26日から8年3カ月
 約700人連行・589人起訴・38人拘束
 「生命平和の村作りに生まれ変わる方案摸索」

 2007年4月26日、済州道西帰浦(ソギポ)市の江汀(カンジョン)マウル(村)住民約1200人のうち87人だけが参加した臨時マウル総会で、全員一致の“拍手”で海軍基地誘致が決定された。 今月3日に済州海軍基地建設反対運動が3000日を迎えた。

 済州島で水とコメが最も味が良く“第一江汀”と呼ばれた江汀マウルの住民たちは、8年以上も“国家安保事業”を前面に掲げる国家権力に対抗し、“マウル守り”に乗り出している。保守勢力と一部マスコミは、海軍基地建設に反対する住民と活動家、団体を「従北勢力」、「専門デモ屋」などと罵倒し続けている。 当初、海軍基地建設反対運動から始まった江汀マウル住民たちの戦いは、最近は生命平和の村作りに進化している。

■海軍基地は年末完工予定

 2009年1月、国防部が軍事施設の事業承認をした以後、迂余曲折を経ながらも海軍は予定通り今年末に済州海軍基地を完工する予定だ。 基地内の海軍指揮部が使う本部建物と独身者宿舎などの骨組工事もほとんど終わった。 現在工程進捗率が87%だ。 基地が完工すれば艦艇20隻余と15万トン級クルーズ船舶2隻が同時に係留可能になる。

数字で見る済州海軍基地建設反対運動3000日//ハンギョレ新聞社

■賠償金を273億ウォン払え?

 済州海軍基地の工事が進むにつれて住民や団体の反発も激化した。反対運動の結果、2008年から現在までに約700人の住民や活動家が連行され、589人が起訴され、38人が拘束された。 罰金は4億ウォンを超える。

 最近では海軍側が工事遅延のために施工業者に支給する273億ウォンの罰金を予算から先に支払い、反対団体、住民、活動家に求償権を請求すると発表した。住民と活動家は「求償権請求はマウル共同体を徹底的に破壊するということ」とし反発した。

 江汀マウル会と済州軍事基地阻止と平和の島実現のための汎道民対策委員会、全国対策会議は3日に共同声明を出し、「3000日間にわたって謝罪や葛藤解決に関心がなかった政府が、江汀マウル共同体破壊の先頭に立っている。思想論争を提起するだけでも足りずに“金銭”を武器に住民と反対運動を脅迫しようとしている」として、「政府の求償権請求推進は工事遅延の責任を罪なき住民に押しつけること」と批判した。住民たちは実際に工事が遅れた主な理由は、海軍と施工者の不法、違法工事のためと主張した。

■江汀を生命平和の村に

 最近、江汀マウルを海軍基地反対運動を超えて、生命平和の村にする動きも出ている。 江汀マウルの状況を知らせるために住民が2009年から毎年夏に開いている大行進は、平和祝祭に発展している。 1日に終わった江汀生命平和大行進の団長を務めたホン・キリョン済州平和人権センター所長は、「大行進が国民全員が参加したい平和の祭りになっている」と話した。 カン・ウイル主教(天主教済州教区)は、「済州海軍基地が完工しても、江汀マウルは韓国のみならず北東アジアの平和の象徴にしなければならない。 海軍基地は江汀の住民や道民だけの問題ではない」と強調した。 カン主教も毎年大行進に参加している。

 コ・クォンイル江汀マウル海軍基地反対対策委員長は「住民の長い闘争は孤独なだけではなかった。全国的、国際的に意のある活動家や知識人の連帯があった。反対対策委次元では海軍基地の運営にともなう住民不便の解消対策を用意していく一方、村共同体の回復のために江汀マウルが生命平和の村に生まれ変わることができる方案を探す」と話した。

済州/ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/702959.html 韓国語原文入力:2015-08-03 20:00
訳J.S(1669字)

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