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KBS放送、保守陣営が反発する「李承晩亡命」で異例の反論報道

登録:2015-07-07 19:04 修正:2015-07-08 07:12
 当初2分間の放送
 レポート・分量・形式ほとんど同等
 イ・インホ理事長、9日に理事会招集
 “放送介入”論議も
KBS「ニュース9」画面キャプチャー //ハンギョレ新聞社

 いわゆる「李承晩(イ・スンマン)政権亡命要請説」を報道したKBS(韓国放送)が、当初の報道と似た分量で主要ニュースとして反論報道を放送した。KBS内部で「ニューライトと保守陣営に屈服した屈辱的反論報道」という反発が起きている。保守指向のイ・インホ KBS理事長は、該当報道を議論するための臨時理事会を9日に招集し、“放送介入”論議が起きている。

 先月24日、KBS『ニュース9』は「李承晩政権が朝鮮戦争勃発直後に日本政府に対して韓国国民6万人の亡命意志を打診し、日本は韓国人避難キャンプの計画を立てた」という内容が書かれた文書を単独報道した。 この日KBSが公開した文書は、日本の山口県の公式歴史記録と当時の米軍政庁の記録だ。 報道がされると保守団体は直ちに反発した。 従北左翼清算団、滅共山岳会、反国家教育清算国民連合などの保守団体は先月30日、KBS本館前で「KBSが李承晩(元)大統領を卑怯な亡命企画者として人民裁判にかけた」として示威を繰り広げた。李承晩記念事業会関係者は、KBS報道本部長に会い直接反論を要請した。保守指向のKBS共栄労組も25日に批判声明を発表した。

1950年8月15日、大邱で開かれた国会開幕式で演説する李承晩・当時大統領=資料写真//ハンギョレ新聞社

 論議が起きると3日、KBS『ニュース9』は4番目のニュースとして反論報道を流した。反論報道は「李承晩政権の日本亡命政府要請説と関連して、李承晩大統領記念事業会側が政府の公式記録ではなく、報道内容は事実と異なると反論した。 十分な反論機会を与えられないことに遺憾と考える」と明らかにした。 反論報道の分量は合計1分40秒で、当初の報道(約2分)とほとんど同等だった。全国言論労働組合KBS本部(新労組)は7日、声明を出して「当初報道の同等な分量と形式のレポートで反論報道を受け容れるという前例を探し難い屈辱的報道が流された」として、「会社が電撃的で屈辱的な方式で李承晩記念事業会側の反論報道要求を受け入れたことは、再任を念頭に置いたチョ・テヒョン社長がニューライト学者出身のイ・インホ理事長と保守陣営に屈服した結果と見る」として強く反発した。

 イ・インホ理事長は、今回の報道と関連して今月9日に臨時理事会を招集したためにまた別の論議が起きている。 野党が推薦したKBS理事は「理事長単独で該当報道論議を議論するための臨時理事会を招集した。特定報道に関して理事会を開くのは前例のないことだ。 ムン・チャングク元首相候補の歴史観報道の時でも理事会は開かなかった。 野党推薦理事が対応を議論中だ」と話した。 新労組はイ・インホ理事長の保守的歴史観が今回の論議の一因だと見て、臨時理事会の開催に対して「公営放送の独立性侵害」と主張している。

 今回の論議に対してKBS関係者は「李承晩記念事業会の反論要請があったことは事実だ」として、「該当反論報道がKBSの公式な立場だ」と明らかにした。

イ・ジョングク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/media/699194.html 韓国語原文入力:2015-07-07 15:34
訳J.S(1482字)

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