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三菱に強制徴用されたハルモニたち、控訴審でも勝つ

登録:2015-06-24 22:39 修正:2015-06-25 07:14
 光州高裁、5人に5億ウォンの賠償判決
 被害者 「三菱、早く謝罪・賠償を」
 三菱、最高裁判決まで時間稼ぎに出る見込み
日本植民地時代、当時日本に勤労挺身隊として連行された強制労働被害者たちと市民団体会員らが24日午後、光州東区にある光州高裁で三菱重工業を相手に起こした損害賠償訴訟控訴審で勝訴した後、万歳を唱えている //ハンギョレ新聞社

 日本植民地時代に日本の武器工場などに強制動員され、重労働を余儀なくされた勤労挺身隊ハルモニ(お婆さん)たちが、当時の日本軍需企業を相手に提起した損害賠償請求訴訟の控訴審でも勝訴した。

 光州高裁民事2部(裁判長ホン・ドンギ)は24日、ヤン・クムドクさん(84)など、被害者4人と遺族1人が三菱重工業を相手に起こした損害賠償請求訴訟の控訴審で、原告一部勝訴判決を下した。強制徴用被害者が控訴審で勝訴したのは、ソウル高裁、釜山(プサン)高裁に次いで3番目だ。

 裁判所は、ヤンさんなどの被害者3人にそれぞれ1億2000万ウォン(1341万円)、残りの1人に1億ウォン(1118万円)、死亡した夫人との妹に代わって訴訟を起こした遺族1人に1億208万ウォン(1141万円)など、合わせて5億6208万ウォン(6282万円)を賠償することを命じた。

 裁判所は「三菱は侵略戦争を実行しようとする日本に積極的に協力し、偽りと脅迫で13〜14歳の少女たちを動員して強制労働させた」とし「被害者たちは過酷な労働を余儀なくされて命を失ったり、負傷した人もいた」と明らかにした。

 裁判所は「(第二次世界大戦当時の三菱重工業と現在の三菱重工業を異なる会社とする)日本国内法によって、反人道的不法行為に対する賠償債務がなくなるわけではない」とし「現在の会社が旧会社の財産と役員などを実質的に承継しただけに、賠償すべきだ」と付け加えた。

 被害者たちは第二次世界大戦当時の1944年5月に「お金を稼ぎながら、学校にも通える」という日本人校長の懐柔にだまされて、三菱重工業名古屋航空機製作所に動員され、賃金を一銭ももらえず、重労働をさせられた。ヤンさんは法廷で「被害者たちの年齢が高く、時間がないので、三菱はすぐに謝罪し、賠償しなければならない」と述べた。

 彼女たちは1999年3月、日本の裁判所に損害賠償請求訴訟を出したが、2008年11月までの一審から三審で相次いで敗訴し、2012年10月に国内で訴訟を提起した。

 前例によると、三菱は大法院(最高裁)で判決が確定するまでの時間稼ぎに出るものと見られる。確定判決後も履行しない場合は、保有財産を調べて強制的に執行しなければならなど、救済措置が複雑になる。被害者が80〜90代の高齢であるため、賠償を受けられないまま死亡する可能性もある。このため、政府の積極的な介入を求める声が高まっている。

光州/アン・グァンオク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-24 19:56

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/697385.html  訳H.J

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