登録 : 2015.06.20 10:55 修正 : 2015.06.20 20:53

MERS最前にいるソウル医療院キム・ミンギ院長

ソウル医療院キム・ミンギ院長//ハンギョレ新聞社
 「『民間病院に公共医療の代わりができる』と晋州医療院を閉鎖した。しかし今、誰がどこで何の仕事をしているのか? 結局は公共病院がしているのではないか?」

 ソウル医療院のキム・ミンギ院長(写真)はそう問い返してきた。16日、ソウル市中浪(チュンナン)区新内(シンネ)洞のソウル医療院本館4階のMERS総合対策本部状況室で会ったキム院長は、溜まる一方の報告を確認しては指示を出していた。5日に状況室が設置された後、同病院は「MERS非常体勢」で運営されている。この日も状況室にはソウル市から「サムスンソウル病院の非正規労働者2944人のうち73人がMERS感染の疑いがある症状を見せている」と診療と検査要請が入ってきた。

「民間病院で役割を果たせると晋州医療院を閉鎖
しかし結局は公共病院でやっているではないか」

「効率性ばかり追及したため病院が感染の温床に
世界的水準の医療技術は砂上にあるにすぎない」

 MERSという未曾有の危機状況のため、公共病院の存在が逆説的に証明されているが、現実は生半可なものではない。キム院長は「民間病院が避けている間に、公共医療がすべての責任と負担を背負って戦っている」と語り、「不足しているものがとても多い。外来診療も選別診療も行い、隔離病棟と出入口にも医療スタッフを投じるべきなのに、人材不足は深刻だ」と実情を訴えた。キム院長はソウル市で開かれたMERS対策会議でもこうした話を何回もしたが、それなりに用意されていた公共医療資源はすでにMERSに総動員された状態で、ソウル市にも動員する方法がなかった。

 キム院長はMERS感染拡大の原因として民間病院の効率性追求に言及した。「韓国の医療技術は世界的な水準だ。しかし砂の上にあるにすぎない。SARS(重症急性呼吸器症候群)やエボラウイルスを防いだ経験でMERSも防げるとした見通しが外れたためだ」

 国内の病院は相部屋病室の比重が高く、看護する人材が足りないので保護者が看病をし、救急救命室にはベッドがぎっしりと並んでいる。キム院長は「保健は安全中心に防がなければならない。そこには費用がかかるということを認めなければならない。少ない費用で最大の収益を得ようとする効率性だけを追求するから病院が感染の温床になった。数年後に別のRNAウイルス(SARS、エボラ、鳥インフルエンザなど変異するウイルスの種類)が入ってきた時、今のような状況なら、その時も防ぐことはできないだろう」と憂慮した。

 2011年基準で韓国の人口1千人当りの公共病床は1.19床で経済協力開発機構(OECD)平均(3.25床)の3分の1だ。MERS感染者は増加し続けているが、公共病院の隔離病床はすでに飽和状態を超えている。

ホ・スン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-19 22:25

http://www.hani.co.kr/arti/society/health/696765.html訳Y.B

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