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ネットで批判「MERSより朴槿恵政権の無能が恐ろしい」

登録:2015-06-02 17:28 修正:2015-06-03 07:30
 ネット・SNSで広がる激しい批判の声
 「この国を無政府状態にしたのは政府自身」
 「初期対応のゴールデンタイム逸した保健安全版セウォル号事故」
 感染はないと言っておきながら今回も「じっとしていなさい」
中東呼吸器症候群(MERS)の患者が15人に増えたことが確認された31日午前、ムン・ヒョンピョ保健福祉部長官がソウル世宗路の政府庁舎合同ブリーフィングルームで記者会見を行い、政府次元の対策を発表するために壇上に行っている=タク・キヒョン先任記者//ハンギョレ新聞社

 中東呼吸器症候群(MERS)に感染した患者2人が亡くなり不安が高まるネチズンの間で、政府の安易な防疫対応を批判する声が広がっている。ネチズンたちは「MERSよりもっと恐ろしく致命的なのは、朴槿恵(パク・クネ)政権の応急状況に対する無能力と国家運営資質の不足」と口をそろえる。

 歴史学者チョン・ウヨン(@histopian)教授は1日午後、自身のツイッターで「旅客船が沈没しても右往左往、致命的伝染病が広がっても右往左往。今この国を無政府状態にしているのは、反政府勢力などではなく政権自身」と批判した。

 同日、朴槿恵大統領は、大統領府首席秘書官会議で「MERSのような新種の伝染病は初期対応が極めて重要なのに、感染力に対する判断と接触者の確認、予防、広報と医療関係者に対する申告案内などの初期対応に不十分な点があった」と発言した。 これに対してチョン教授は「指導者とは、叱責する人ではなく責任を負う人」だとし「大統領が国民に代わって高位公職者を“叱責”して下さったと感激する人がたまにいます。 このようなことが、民主主義を死に追い込む致命的ウイルス」と指摘した。

 シム・サンジョン(@sangjungsim)正義党院内代表も同日、ツイッターに「MERS患者の続出に政府は対応できていない。 初期対応のゴールデンタイム36時間を逸したという点で、保健安全版セウォル号事故と規定せざるをえない」として、「安全不感症にともなう安易な初期対応が手のほどこしようもないMERS拡散を招いたことも、セウォル号事故とよく似ている」と強く批判した。

 また別のツイッターユーザー 映画チョンガー(@kino_son)氏は「どうすれば国のシステムというものが一つとしてうまくいかなくなるのか。 何かことが起きれば右往左往、どんぶり勘定。 時間が流れることだけを願って、牛が死んでも牛小屋を直す準備だけしているのか。さらに悲しいことには牛小屋すらまともに直せない」と不満をぶちあげた。

 ネチズンたちが感じる不安感は、保健当局に対する批判を呼び起こしている。 ニュース ポータルサイトのダウムとネイバーに上がってきたニュース コメントでも、批判の声が洪水のようにあふれている。

 ネチズンたちは「MERSの3次感染者が出てきた。地域社会での伝染はないだって? 今の政府はセウォル号で船長たちが高校生にチョッキを着てじっとしていろと放送したのと全く同じじゃないか。私たちは巨大なセウォル号に乗っているわけ。 無能な政権はいつまで続くのか」(usu***)、 「大統領府と政府の行動を見ると、どの病院なのか、患者が誰なのか、治療がどうなっているのか、何も言わない。 国民は誰を信じれば良いのか」(kuba****) 、「マスコミでは国民に対して恐怖感ばかり作り上げ、事故および対策、収拾は後まわし。 無能と腐敗の極限状態を見せている」(バイロン**)、 「怪談流布者を処罰すると国民を脅迫したら、結局3次感染者が出てきた。国家自体が一つの巨大なセウォル号だ」(sddy****)などのコメントが上がっている。

パク・スジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/693885.html 韓国語原文入力:2015-06-02 13:50
訳J.S(1680字)

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