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韓日国防長官会談30日開催で調整

登録:2015-05-20 07:32 修正:2015-05-20 11:41
 4年ぶりシンガポールで
 米国の圧力影響…関係改善なるか注目
2011年6月4日のシャングリラ対話時、当時のキム・クァンジン国防長官と北澤俊美・防衛相が会談に先立ち握手を交わしている //ハンギョレ新聞社

 韓国と日本が4年ぶりに両国国防長官会談を行う方向で協議していることが、分かった。

 韓国と日本は、30日にハン・ミング国防長官と中谷元・防衛相の会談を開催する方案を最終調整中だと、日本の共同通信が19日報じた。同通信は、両国が今月末開かれるシンガポールのアジア安保会議(シャングリラ対話)にハン長官と中谷防衛相が参加することを機に、両者会談を進める方向だと付け加えた。

 これに対し国防部は、過去に似た報道が出てきた時とは異なり、積極的に否定しなかった。国防部はこの日出した資料を通じ「韓日国防長官会談の推進と関連し慎重に検討してきたと明らかにしたことがある」とだけ伝えた。韓日国防長官会談の開催推進を事実上認めたものと思われる。

 韓日国防長官会談は、2011年6月4日のシャングリラ対話時、当時のキム・クァンジン長官と北澤俊美・防衛相が会って以来、一度も開かれなかった。日本はその間、何度も韓日国防長官会談の開催を提案してきた。しかし韓国は、独島(日本名・竹島)領有権問題や日本軍慰安婦問題など、過去の歴史問題などを理由に「国防長官会談をする雰囲気ではない」と断ってきた。

 政府が今回、韓日国防長官会談を開催する方向で糸口をつかんだのは、米国の圧力のためだとみられる。これまで米国は中国を狙った韓米日3角安保協力強化のため、韓日関係の改善を要求してきた。また、政府も慰安婦問題で朴槿恵(パク・クネ)大統領と対立してきた安倍晋三首相が先月訪米し「米日新蜜月」を誇示したことを契機に、国内で「韓国が外交的に孤立するのではないか」との批判が高まり、直ちに政策方向転換に出たと解釈される。これに伴い、今回の国防長官会談を機に韓日関係の復元がどれほどはずみをつけるかも注目される。

 韓日国防長官会談が開かれれば、新たな米日防衛協力のための指針(ガイドライン)をめぐる韓国の憂慮と北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する情報共有などが議論される見込みだ。共同通信は、日本が韓国軍と自衛隊間で物資を相互融通できる「物品役務相互提供協定」(ACSA)と「韓日軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)締結のための協議にスピードを出す提案をする予定だと報じた。しかし韓国が否定的な態度を見せた事案であるため、実際に協議がなされるかは疑問だ。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-05-19 22:12

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/691996.html 訳Y.B

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