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中国と日本から観光客17万人、「5月特需」でソウル都心は交通麻痺

登録:2015-04-30 08:48 修正:2015-04-30 16:03
東大門や明洞で横行する観光バスの無法駐車
29日昼、中国と日本からきた観光客を光化門や西村などで降ろした観光バスが社稷トンネル付近の道路脇に長時間駐車している=タク・キヒョ先任記者//ハンギョレ新聞社

 28日午後、ソウル・東大門(トンデムン)のデザインプラザ(DDP)前のバス停留場を観光バス6台が占拠していた。観光バスの“車壁”で渋滞した市内バスは、道路の真ん中で停車しなければならなかった。バス停で待っていた市民が道路の中に走っていき下車していくる乗客らとぶつかった。

 車壁を作っていた観光バスの運転手ペ・キジュ氏(53)は、ショッピングに出掛けた中国人観光客を待っていると言った。ペ氏は「ここに停めてはいけないことは知っているけど他に停める場所がない。中国人はのんびりしていてバスに乗降車にも時間がかかる」と答えた。DDP付近には観光バス52台を停めることができる路上駐車場があるが、すでに“満車”だった。

 外国人観光客の必須コースとなるソウル・明洞(ミョンドン)のロッテ百貨店周辺は、平日や週末とは関わりなく観光バスが車壁を作る。近くの南山循環道路に駐車中の観光バス運転手イ・ウォニョン氏(55)は、香港の観光客16人を明洞で降ろしてきたと言った。イ氏は「有料駐車場も満車だ。停める所がなく市内の道路をぐるぐる回ってくる日もある」と答えた。

 明洞に勤め先があるチ・スンフン氏(31)は「ただでさえ混み合う都心なのに、観光バスが列をなして駐車するのでさらに混雑する」と不満な表情をした。ソウル市が調査した資料(2013年)によると、ロッテ百貨店周辺には平日午前11時30分に平均59台の観光バスが集まる。午後4~6時にも67台が駐停車を繰り返し交通混雑を悪化させる。週末には午後1~6時に観光バス52~74台が駐停車する。バス1台当たりの平均駐車時間は平日102分、週末71.3分だった。

 連休の中国メーデー(4月30日~5月4日)と日本のゴールデンウイーク(4月25日~5月6日)を迎え、中国人10万人と日本人7万3000人が韓国を訪れると予想され、ソウルの都心各地で観光バスによる車壁の赤信号がついた。車壁に遮られた市民の不便が急増すると予想した警察とソウル市も、非常勤務体制に入った。

ソウル・明洞のロッテ百貨店周辺の観光バス駐車台数 資料:ソウル市(2013年) //ハンギョレ新聞社

近隣住民「媒煙のため頭痛に苦しむ」
タクシーやバスに乗るのも危険
区庁・警察も取り締まりでお手上げ
専門家「郊外周辺にバス待機させ
観光後にピックアップしては」

 観光客が多く訪れる地域の住民は困惑している。中国人が多く訪れる鍾路(チョンノ)区釜岩(プアム)洞のソウル美術館前で花屋を経営するファン・ジョンイン氏(53)は「頭が痛い。週末になると両車線に観光バスが列をなして駐車し、路地をすべて遮る」と訴えた。装身具を売るイ・ヒョンフン氏は観光バスのアイドリングで吹き出される媒煙のために頭痛に苦しめられると話した。団体観光客らが押し寄せる公演場所がある鍾路区のソウル劇場、忠武路(チュンムロ)の明宝劇場周辺は、公演が終わる時間帯に観光バスが一挙に集まり混雑がピークに達する。

 昨年1月から今月29日まで、ソウル市に観光バス駐停車問題に関し受け付けられた嘆願は1万1783件だ。中国人観光客らが押し寄せる麻浦(マポ)区(1993件)、中(チュン)区(1442件)、鍾路区(1352件)、西大門(ソデムン)区(1003件)の順で多い。区庁と警察は事実上お手上げ状態だ。 キム・キファン中区庁駐車管理課主務官は「観光バスの列が長くなり前の車が出て行くのを待ったり、運転手が搭乗している場合が多い」と取り締まりの難しさを説明した。チョン・ギュヨル南大門警察署交通管理課長は「(駐車する場所がないことは分かるけど)他の所に駐車しろとは言えないから、そのまま『移動しなさい』と言ってしまう」と話した。

 ソウル市が2013年に出した「観光バス地域別需要予測および追加駐車場確保のための研究」によると、一日にソウル都心に入ってくる観光バスは最大788台に達する。ところが、道路の一部を転用した路上駐車場まで含んだ駐車受け入れ能力は598台に過ぎない。イ・ミギョン・ソウル市駐車計画課駐車計画チーム長は「旅行業界に需要調査をし、交通の流れも調査して追加駐車場を選定した。しかし、観光客の増加が速すぎる」と釈明した。ソウル市は2018年に南山交通放送(TBS)ビル横に観光バス122台を停めることができる地下駐車場を建設する計画も作った。

 当面の対策はない。団体パッケージ旅行中心の中国人観光客の性格のためだ。キム・スングァン・ソウル研究院博士(交通システム研究室)は「ドイツのベルリンは郊外周辺にバスを停めさせ、決まった時間に観光客をピックアップさせている。徒歩観光の方向に旅行パターンが変わっており、観光交通政策もピックアップ・システムに変えなければならない」と語った。景福宮(キョンボックン)~昌徳宮(チャンドックン)の徒歩観光を促し、その間にバスは駐車場の余裕がある南山の方に停めておく方法などが検討できるということだ。同研究院のクム・ギヨン博士(市民経済室)は「中国人も初期段階では団体旅行をするが、その後は日本人観光客のように個人または数人で一緒に通う旅行に変わることになる」と見通した。

 観光客が集まる米国の一部都市では、どこでも勝手に駐停車できないように観光バスの乗降車場所を定めている。また空いている周辺駐車場情報を観光バス運転手のスマートフォンで伝送する知能型駐車システムも運営する。

チェ・ウリ、パン・ジュンホ、オ・スンフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-04-29 23:23

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/689078.html 訳Y.B

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