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障害者の歩行移動権が守られない釜山の道路事情

登録:2015-04-20 22:38 修正:2015-04-21 07:29
 釜山の障害者たちと再点検してみると
 歩道と車道の境界が不明
 横断歩道の点字ブロックもなく
 歩道の路面が傾き車椅子横転の危険
 税務署から温泉までの1.5キロ“最悪”
キム・ホサン釜山障害者人権フォーラム代表が、電動車椅子に乗り釜山金井区釜谷路を通ろうとして歩道に不法駐車した車両を避けて車道に移動している。 //ハンギョレ新聞社

 20日午後、釜山金井(クムジョン)区釜谷洞の金井税務署後方の釜谷路には、釜山大や温泉へ向かう車が列をなしていた。ここから温泉入口の交差点側に至る往復3車線の道路の右側には黄色い実線だけが見えた。 歩道と車道の境界も明らかでなかった。 道を歩く人々は車を避けて道路脇の黄色い実線と建物の間の1メートルもない狭い空間をきわどく通っていた。

 障害者が一人でこの道を行くのは不可能だった。金井税務署向い側の横断歩道前には、黄色の誘導点字ブロックもなかった。

 “障害者の日”の20日、ハンギョレはキム・ホサン釜山障害者人権フォーラム代表ら、車椅子を利用する障害者3人と共に金井税務署から温泉入口交差点までの1.5キロメートル区間を移動して、道路施設を点検した。 同行した身体障害者シンさんは「障害者たちの間では、この区間は釜山で歩行移動権最悪道路の一つに挙げられている」と話した。

 金井税務署から道路の右側に沿って温泉側に300メートルほど歩いていくと、長さ1メートル、高さ20センチほどの縁石(車道と歩道の境界を示す石)10個余りが1列に並んでいた。 車椅子に乗った身体障害者は、縁石の高さのために歩道に上がれなかった。歩道にようやく上がっても、幅1メートルほどの歩道のあちこちに立つ街灯と電信柱のために車椅子が通ることは不可能だった。

 また黄色い実線に沿って700メートルほど下っていくと、すぐに縁石のない歩道になった。 だが、歩道は平坦でなく建物側に傾いていた。車椅子に乗った障害者は、この道を通ろうとして倒れそうになった。身体障害者キムさん(54)は「電動車椅子に乗って2013年3月に金井区久瑞洞の傾斜した歩道を通っている時に、滑って車道側に倒れそうになったが、通行人が素早く押さえてくれて危うく事故を避けられた。この道も同じく危険な構造」と話した。

 車椅子が通行できる平坦な歩道には、不法駐車した車両が道を遮っていた。シンさんは「車椅子は法的に歩行者に分類される。そのため車椅子に乗って車道を通行し事故が起きれば、歩行者の過失として処理されるケースが多い。障害者は法的対応もできずに、やられっぱなしになるケースが多い」としてため息を吐いた。

 キム・ホサン代表は「釜山市は歩行者尊重、人間中心の歩道を作らなければならない。 歩道を作る時、障害者も参加する検証制度を用意する必要がある。合わせて障害者にも歩行者意識と交通法規理解のための教育が必要だ」と話した。

 「4・20障害者差別撤廃釜山共闘実践団」はこの日、釜山市庁入り口で発足記者会見を行い、「障害者が暮らしにくい現実を変えて、地域社会の市民として堂々と暮らせる世の中を作るための努力を継続する」と明らかにした。

文・写真キム・ヨンドン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/687728.html 韓国語原文入力:2015-04-20 21:31
訳J.S(1470字)

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