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障害者用タクシー料金がソウルの4倍…“釜山で暮らすのはしんどい”

登録:2014-08-05 12:37 修正:2014-08-05 23:14
釜山市庁前で路上座り込み 20日目
釜山の重症障害者が先月16日から釜山市庁広場前で‘障害者コールタクシー トゥリバル(円卓)の市直営、最重症障害者24時間活動補助支援’を要求して座り込んでいる。

“直営コールタクシー・24時間活動補助を”
釜山‘障害者コールタクシー’料金 ソウルの4倍
運転手の基本給も100万ウォンに満たず
釜山市“予算不足”…対話も中断

 去る3日午後11時30分頃、釜山市庁広場前に電動車椅子に乗った障害者たちと市民社会団体活動家10人余りが集まっていた。 第12号台風ナクリの影響による激しい風雨を大型の傘2本で凌いでいた。 服は雨にぐっしょり濡れ、傘は突風に折れそうになっていた。

 障害者たちと共に徹夜野宿闘争に参加したキム・ジョンミン釜山参与自治市民連帯共同代表は「生存権が懸かった問題なので、退くわけにはいかない」と話した。 ‘釜山市は障害者コールタクシーであるトゥリバルを直営し、最重症障害者の24時間活動補助を支援せよ’と書かれた横断幕は裂けんばかりにはためいていた。

 4日朝。 路上で夜を明かした障害者たちと活動家は、布団代わりにかけていたテントから這い出してきた。 寒さでからだを震わせていたある障害者は「こうでもしなければ誰も私たちを見てはくれない。 誰も私たちの声に耳を傾けない。 人間らしく生きるために頑張っている」と話した。

 釜山の重症障害者が先月16日から釜山市庁広場で真昼の焼けるような太陽と台風による風雨に耐えて示威を行っている。 障害者たちは市に対して重症障害者コールタクシー ‘トゥリバル’の市直営と最重症障害者の24時間活動補助支援を要求している。

 シン・スヒョン420障害者差別撤廃釜山共闘実践団執行委員長は「障害者コールタクシーは釜山市タクシー運送組合が受託運営しているが、利用料金がソウル市などに比べ4倍程高く、運転手の基本給も100万ウォンにもならず、サービスの質が劣っている」と説明した。 続けて彼は「最重症障害者は自分のからだを支えることが難しく、火災が起きたり、呼吸器が外れたり、浴槽に落ちれば命が危うい。 24時間活動補助支援は障害者の生命を保護する最低限の装置」と付け加えた。

 市は予算が足りないという理由で、障害者の要求は受け入れられないという態度だ。 イ・ユンヒ釜山市障害者福祉課係長は「釜山では24時間活動補助支援が必要な最重症障害者数は160人余りだ。 現在17時間の活動補助支援から彼等の要求どおり支援時間を24時間に増やせば、追加で56億ウォン程度が必要になる。 財源調達が難しい」と話した。

 釜山市は障害者たちとの‘疎通’も断っている。 障害者団体との協議を計画した釜山市が、先月24日あるデモ参加者が出勤途上のソ・ビョンス釜山市長に悪口を言ったという理由で障害者団体の公開謝罪を要求し対話を中断したためだ。

 シン執行委員長は「偶発的な悪口一言のために社会の最弱者である重症障害者の切迫した声を無視することは許されない。 要求が貫徹されるまで野宿闘争を続ける」と話した。

文・写真 キム・ヨンドン記者 ydkim@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/649824.html 韓国語原文入力:2014/08/05 10:26
訳J.S(1449字)

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