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[記者手帳] 個人情報売りさばく「ホームプラス」には不買運動を

登録:2015-02-10 11:44 修正:2015-02-10 15:52
景品詐欺に使われたホームプラスの広告。 //ハンギョレ新聞社

 10余りの消費者団体が9日午後、ソウル永登浦(ヨンドンポ)にある大型スーパーのホームプラス前で集会を開き、ホームプラスが顧客を騙して個人情報を収集し販売までした行為に抗議し、ホームプラスに対する不買運動に突入した。全国民に謝罪し一刻も早く被害補償をすることもホームプラスに要求した。消費者団体はホームプラスに行かないキャンペーンを全国のすべてのホームプラスの売り場に広げる予定だ。

 ホームプラスは“客寄せ景品イベント”などを通じて利用客の個人情報約2400万件を収集した後 保険会社が様々なルートで売りさばき232億ウォン(約25億円)を得ていたことが明らかになっている。検察がホームプラスのト・ソンファン社長を含む前・現職社員6人を起訴したことから、会社次元で組織的に個人情報の商売をしていたことが分かる。検察の調査結果ではホームプラスは「保険サービスチーム」という組織まで作って個人情報商売をしたことが明らかになっている。

 情報化時代を生きる私たちにとり個人情報は人権そのものだ。全世界的に個人情報を“情報人権”と考え、流出と乱用を防ぐための努力が続けられている。こうした脈絡からすれば、顧客を騙して個人情報を収集し、しかも本人の同意なしに売り飛ばす行為は顧客の情報人権を蹂躪したも同然だ。検察調査で明らかになったように、ホームプラスの行為は故意によるものだった可能性が濃厚だ。初めから商売のために収集していたのだ。職員のミスで露出したりハッキングにあって流出したのとは次元が違う。

 商売に利用された個人情報は明らかになっただけでも2400万件あり、すでに無数の人の情報人権が蹂りんされてしまった。今回のホームプラス不買運動が何を意味し、なぜ国民がホームプラス不買運動に参加しなければならないかを端的に示している。スローガンは不買運動だが、実際には蹂躪された情報人権の回復および再発防止策を用意させる闘争でもある。市場からの退場まで辞さない不買運動を通じ、企業に顧客の個人情報商売をさせないようにすることを目標にしている。

 今は個人情報が名前、住民登録番号、電話番号、自宅注所などに限られているが、今後は指紋、虹彩(こうさい)、顔写真などに拡大する。針泥棒が牛泥棒になるのを放っておけば、取り返しのつかない状況を迎えかねない。

 ホームプラス側では消費者団体の不買運動による売り上げ減少を挽回するため、セールをしたり“無料”マーケティングに出る公算が高い。僅かな物の値段のために情報人権の蹂躪行為に目を瞑ることのないよう願いたい。

 この際、ホームプラスから個人情報を買ってマーケティングに利用した保険会社も懲らしめるべきだ。彼らも個人情報が情報人権に当たることを理解できないでいるためだ。おそらくほとんどが名のある保険会社なのだろう。彼らに対しても対国民謝罪と被害補償を要求し、拒否するようなことがあれば、情報人権保護次元で不買運動を行ったり慰謝料請求訴訟を行わなければならない。また、検察調査とは別に、個人情報保護関連部署である安全行政部、未来創造科学部、放送通信委員会が徹底した実態調査を行い、厳重に制裁しなければならない。

キム・ジェソプ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.02.09 20:14

https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/677609.html 訳Y.B

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