一般国民よりも週3時間多く働き
1カ月収入147万1000ウォン、平均賃金の「66%水準」
67%が「韓国での生活に満足」
韓国国内の北朝鮮離脱住民(脱北民)4人に1人は、過去1年間、北朝鮮出身という理由で差別や無視された経験があることが分かった。また、脱北民は一般国民よりも長い時間働いているのに、収入は3分の2水準に止まることが調査で確認された。
統一部と北朝鮮離脱住民支援財団(南北一つ財団)は9日、こうした内容の「2014年脱北民実態調査」の結果を発表した。実態調査は、2013年12月までに入国した満15歳以上の脱北民1万2777人を対象に、昨年7から9月までに実施された。
北朝鮮出身の賃金労働者の月平均所得は147万1000ウォン(約16万円、100ウォンは11円)と集計された。一般国民(223万1000ウォン、約24万2000円)の66%水準である。財団側は「脱北民の平均在職期間が19カ月で、一般国民(67カ月)に比べてかなり短い点も作用した」と話した。脱北民就業者の1週間当たり平均労働時間は47時間で、一般国民(44.1時間)より3時間近く長かった。雇用形態別では日雇い(19.8%)の割合が一般国民(6.1%)より3倍以上高かった。
過去1年間に差別や無視を経験した割合は25.3%だった。差別を経験した理由は「話し方など疎通方式が異なるから」(68.6%)という回答が最も多かった。 「脱北民に対する否定的な認識」(42.6%)、「韓国人に比べて能力が不足」(19.2%)、「所得水準が低いから」(13.4%)などがその後に続いた。
韓国生活に満足している回答は67.6%だった。普通は28.6%、不満足は3.4%にとどまった。満足の理由は、「自分ががやりたいことができるから」(47.4%)、「北朝鮮よりも経済的に余裕があるから」(42.3%)などを挙げた。脱北民1785人を対象にした別の標本調査では20.9%(一般国民6.8%)が「死にたい」と思ったことがあると答えるなど、精神的な健康の面においては脆弱性を表わした。
韓国語原文入力: 2015.02.09 20:45