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ソウル大学で相次ぐ教授のセクハラ…背景に最高学府の権威

登録:2015-02-05 22:51 修正:2015-02-06 07:46
大学人権センターに経営大B教授の常習セクハラ申告
昨年12月、ソウル大数理科学部カン・ソクジン元教授セクハラ事件と関連して、学生たちで構成された非常対策委員会“被害者X(エックス)”がソウル大大学本部前で徹底した真相調査と処罰を要求する記者会見を行っている。 シン・ソヨン記者 //ハンギョレ新聞社

カン元教授の事例と同様に追加被害事例も明らかに

 「冠岳の毒きのこのようなセクハラ教授に、一発食らわせたいですね。後輩のためにも」

 冠岳山(クァナクサン)の山裾にあるソウル大学で、教授のセクハラスキャンダルが相次いでいる。“スター教授”だった数理科学部カン・ソクジン元教授(54)が教え子とインターン女学生9人にセクハラした疑いで拘束起訴された衝撃も癒えないところへ、今度は経営大B教授が数年間にわたり女子学生に常習的にセクハラしていたという申告書がソウル大学人権センターに届けられ、調査が始まった。 これに先立って歯医学大学院のC教授も女子学生にセクハラしたという告訴状が受け付けられ警察の調査を受けている。

 特に経営大B教授の場合、カン元教授と同じく追加の被害事例が知らされていて、被害者数が増えると見られる。ソウル大学内のインターネット掲示板である“スヌライフ”には、セクハラ疑惑報道に前後してB教授から被害を受けたという内容の文が何回も上がった。

 5日午前、ある学生は匿名で「以前から噂の絶えなかった経営大教授に対するセクハラ申告がされたみたいですね。今は雰囲気が昔のように隠したり、権威に抑えられて無力にやられっぱなしではなくなって良かったと思います」という文を載せた。 昨年11月、カン元教授からセクハラされたという内容の文が数十件上がってきた時「今回を機会に経営大B教授の被害事例も集めて問題提起しなければならない」として、集団対応を促す文が載りもした。

 この文には「(講義の後の)飲み会で女子学生に頬にキスをさせた」「女子学生にボーイフレンドと男の差を尋ねると、その学生が『手を握ってチューしてこそ彼氏』と答えると、女子学生の手を握り手の甲にチューして『私はもう君の彼氏か』と尋ねた」などのコメントがつけられた。 B教授を名指しして「私が知っているだけでも被害者が数人」「経営大で署名運動をしよう」等の文が上げられ、「冠岳の毒きのこ」とも命名した。

 ソウル大教授のセックススキャンダルに火が点いたのは、最近3カ月間ですでに3回目だ。 カン元教授事件を契機に“乙(弱者)”の立場にいる学生たちが、教授のセクハラ事実を積極的に知らせたためと見られる。 特にソウル大学教授の相次ぐ逸脱には、国内最高学府の教授という権威意識が土台にあり、被害学生たちもそれを意識して申告を躊躇していたのではないかという指摘も出ている。 イ・ジェヨン大神大学院大学校教授(相談心理治療学)は「韓国社会でソウル大という名前は“最高甲(強者)”“高い権限”を意味する。 教授が持つこのような権威が、結局被害学生たちに申告を敬遠させる雰囲気を形成した」と話した。 B教授と関連してある掲示文は「(セクハラを)本当に暴露しようと思ったことも何度かあったが、学部生に何の力があるか。学生がどうだとか、行動がどうだとか言いながら、教授より学生が傷つくに決まっている」と書いた。 イ・ミギョン韓国性暴行相談所長は「1992年のウ助教セクハラ事件のように、ソウル大学ではそれでも問題提起はなされている。問題意識を感じられない人々に警鐘となるように、ソウル大学が真正性をもって事件を処理しなければならない」と述べた。

パク・キヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/677021.html 韓国語原文入力:2015/02/05 21:43
訳J.S(1658字)

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