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サムスン白血病調停委、補償対象で異見

登録:2015-01-16 23:00 修正:2015-01-17 06:21
サムスン「脳腫瘍や乳癌まで含む」
家族委「13種の癌」、パンオルリム「全ての癌」
昨年8月28日「半導体労働者の健康と人権を守るパンオルリム」はソウル永登浦の勤労福祉公団前で記者会見を行い、被害者19人の労災申請書を提出した。//ハンギョレ新聞社

 白血病などサムスン半導体職業病被害者問題を議論する調停委員会に参加している3つの主体が、初めて各自の案を公開した。 サムスン電子は補償対象疾病を三種に制限し、「半導体労働者の健康と人権を守るパンオルリム」とサムスン職業病家族対策委員会との間に大きな見解の相違を見せた。

 「サムスン電子半導体など事業場での白血病などの疾患発病と関連した問題解決のための調停委員会」(調停委)は16日午後、ソウル西大門区の法務法人「地平」の事務室で2次会議を開き、三議題(謝罪、補償、再発防止)に対するサムスン電子、パンオルリム、家族対策委の立場を聞いた。それぞれの議題に対して三つの交渉単位の立場が大きく交錯したが、補償対象が最大の争点だった。

 サムスン電子は半導体やLCD工場で1~5年以上勤務した在職者と、会社を辞めて10年以内の退職者が白血病などリンパ造血器系癌、脳腫瘍、乳癌を罹った場合、業務との関連性とは無関係に補償するという案を出した。 しかし、家族対策委は勤務期間に関係なく在職者と会社を辞めて12年以内の退職者を対象としようと提案した。 対象疾患も白血病の他に14種類の癌を含めた。 パンオルリムは3カ月以上勤務した在職者や会社を辞めて20年以内の退職者に発生した全ての癌と稀貴難治性疾患、不妊などまで補償しなければならないという立場だ。家族対策委は、交渉に参加していない職業病被害者にまで適用される基準を作ろうというパンオルリムの主張に賛成しながらも、サムスンとの個別交渉も同時に進めようと提案した。

 謝罪方式に対する異見も明らかになった。 調整が終わればサムスンが職業病被害者と家族に謝るということには異見がなかったが、具体的な内容と公開謝罪の有無については立場が分かれた。パンオルリムはサムスンの安全管理不良と事件の隠蔽を主張して、これに対する具体的で公開的な謝罪を要求した。家族対策委も初めは公開謝罪を要求していたが「調整が長引いてはならない」として一歩後退した。

 再発防止対策の争点は“第三者の参加”にあった。サムスンは外部参加よりは健康研究所など内部の保健管理組織を拡大し、作業場管理を強化すると明らかにした。 一方、家族対策委は3主体が参加する勤労者健康財団の設立を、パンオルリムは外部監査などサムスンを牽制できる第三者の参加の必要性を強調した。 調停委は三者の立場を基に三つの議題に対する勧告案を出す方針だ。

キム・ミンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/674038.html 韓国語原文入力:2015/01/16 22:16
訳J.S(1203字)

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