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檀園高校で涙の卒業式「先輩のおかげで荒波のような春を耐え抜けました」

登録:2015-01-10 00:58 修正:2015-01-10 08:17
セウォル号生存2年生の送別歌に粛然
リフォームのために1か月前倒し実施
「堂々と立ち向って行け」激励と誓い
セウォル号惨事の痛みを持つ檀園高校2年生の生徒たちが9日午前京畿安山市にある檀園高校の卒業式で卒業する3年生の先輩のための合唱公演途中涙を流している。安山/共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 「生涯でこんなに美しい日がまたやって来るのでしょうか」

 9日午前、京畿道安山(アンサン)市にある檀園高校講堂で開かれた卒業式。昨年4月のセウォル号事故で生き残った2年生の女子生徒33人が歌手イ・ソンヒの『縁』を歌う間、舞台に立った一部の女子生徒たちと式場にいた3年生の卒業生たちがあちこちで肩をすくめて涙を拭った。学校のリフォームのため例年より1か月前倒しで開かれたこの日の卒業式には、3年生505人とセウォル号事故で生存した2年生75人、1年生の生徒と保護者など約1000人が参加した。セウォル号事故で2年生の生徒250人を失った檀園高校の卒業式で、生徒や教師、保護者たちは互いに慰め合った。

 在校生代表として送辞を読んだ2年12組のチェ・ミンジさんは、「満開の桜の木の下で写真を撮っていた春、誰もが悲しみにうちひしがれたその春、堅固で頼もしい柱となって支えてくれた先輩がいたからこそ、荒波のような春を耐え抜くことができました」と述べ、高校を離れる先輩たちに感謝の気持ちを表した。答辞を読んだ3年12組オ・キュウォン君は「今日この場に堂々と立っていられるのは、先生の御恩と両親の愛、友人の友情、困難な時期を頑張って乗り越えた誇るべき後輩たちがいたからです」と後輩を激励した。

 チュ・キョヨン校長は卒業生に、「檀園高校が皆さんの母校であるように、帰らぬ人となった2年生の生徒たちは皆さんの弟や妹であり、檀園高校の子供」として、「私と先生、私たち大人は毎年その日が来ると、追悼と懺悔の道を歩いて行くつもりだ」と述べた。この日卒業した息子と事故から生還した2年生の娘を持つ保護者イム氏は、「檀園高というレッテルのせいで傷つくことがあっても、堂々と立ち向かっていってほしい」と激励した。

 式を終えた一部の卒業生と保護者たちは2年生の教室を訪ね犠牲者の机の上に置かれた花やお菓子、写真などを見て再び涙を流した。檀園高校側は2年生の教室を2年生の生徒たちが卒業するまでそのまま保存する予定だ。

安山/ホン・ヨンドク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/01/09 19:29

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/672963.html 訳H.J

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