検察控訴状内容を独自入手
「語調は高めたが怒鳴ってはいない」
「暴言や物を投げた記憶もない」
事前準備したような返答
「語調は高めたけど怒鳴ったとは思わなかった」、「物を投げた記憶はない」、「暴言を吐いたのか正確に思い出せない」
8日、チョ・ヒョナ前大韓航空副社長(41・拘束起訴)の検察控訴状を入手すると、チョ前副社長は機内での暴言・暴行などを尋ねる国土交通部調査官の質問に対しほとんど「思い出せない」と答えていた。そして“業務未熟”により叱責されたパク・チャンジン事務長が機長と協議して自ら飛行機から降りたかのように偽りの陳述をした。チョ前副社長は先月12日、航空機を強制的に引き返させた事件と関連した国土部の調査で一部の事実関係は“適切に”認めながら、違法事案に対しては「思い出せない」と事前に準備されたような返事をした。
これは調査4日前の先月8日に行われた事務長に対する国土部の調査内容を、大韓航空ヨ・常務(57・拘束起訴)が詳細に把握して報告したためだと思われる。ヨ常務はこの日夕方8時頃、チョ前副社長と11分以上通話し調査内容を報告した。ヨ常務は国土部調査を控えたチョ前副社長が「私に何の罪があるの」といった趣旨で叱責されると直ちに「法に抵触しないようにする」と真相隠蔽の脚本を作り始めた。ヨ常務はこの日深夜12時過ぎにも大韓航空出身の国土部のキム調査官(53・拘束起訴)から聞いた調査内容や国土部の調査計画をチョ前副社長にEメールで報告した。検察はこれを根拠にチョ前副社長に偽計業務妨害容疑を適用した。
キム調査官は普段から懇意にしていたヨ常務の要請を受け「チョ前副社長の暴言はなかった。機長に報告して降機させたものとして報告書を作成する」と応じた。さらに「(国土部)上部が疑いを持つ場合、チョ前副社長と乗客に対する調査がまだあるかもしれない」と教えていた。その後「(国土部が)チョ前副社長の調査を検討している」という調査計画を伝達した。
一方、チョ前副社長らの初公判は今月19日午後2時30分にソウル西部地方裁判所刑事合議12部(裁判長オ・ソンウ)で審理が開かれる。チョ前副社長側はすでに弁護を引き受けた法務法人「広場」所属の弁護士2人に加え、判事出身のユ・スンナム(50・司法研修院18期)弁護士など法務法人「ファウ」の弁護士2人を新たに選任した。ユ弁護士は2009年までソウル西部地方裁判所に勤めていた。
韓国語原文入力:2015.01.09 07:53