大統領府文書の流出から始まったチョン・ユンフェ氏国政介入疑惑事件を巡り、与党内でも“レイムダック”という表現が出てくるほど朴槿恵(パク・クネ)大統領が政治的危機に陥った状況にあるなか、セヌリ党の親朴槿恵系議員らは沈黙を守っている。 批判はもちろん、擁護する発言さえ党職を務めている議員を除けばほとんど出てこない。
セウォル号事故の収拾失敗、人事問題、“空白の7時間”の疑惑と朴大統領が危機に陥るたびに“護衛武士”を自任するように肉弾防衛に乗り出すと同時に、時には朴大統領に向かって苦言を言うこともあった以前とは様子が異なる。“秘線”実力者の疑惑に権力暗闘論議、大統領府文書流出、朴大統領が直接選んだ秘書陣と長官の暴露合戦を通した攻防など、今の状況は以前とは次元が異なるレベルとなってきたためだ。
ある親朴系の重鎮議員は“3人組”の問題はかなり以前から出ていた話だが、今回の件については分からない。 分からないから話もできず、(朴大統領を支える者として)ただ心配するだけで、静かに見守っている」と話した。 提起された疑惑は多いが、親朴系議員でさえ真実を解明できる情報に接近できないということだ。
この間、時には朴大統領と大統領府を批判してきたある親朴系議員は、今回の事件を内部批判さえ難しい程に深刻な危機と見ていた。「言いたいことはたくさんあるが、今のような危機状況で朴大統領を批判することは、背中に刃物を突き刺すことにしかならない。 批判も朴大統領と政権がうまくいくことを願う心からするのだが、今はそれができる状況ではない」と話した。 彼は「今回のことは“汚物”と同じで、たとえ検察が(無嫌疑として)洗ったところで臭いはずっと残る。 朴大統領の当選のために熱心に走った一人として、大統領とこの政権がうまく行って欲しいが、こういうことが起こって本当に残念」と心情を吐露した。
朴大統領に変わらなければならないと口が痛くなるほど“進言”したが、受け入れられなかったし、その結果こうしたことが発生したとし、虚しい心境を語る人も少なくない。 また別の親朴系議員は「チョン氏や“門番3人組”に関しては何も言いたくない。今まで我々がどれほど(朴大統領が人事スタイルなどを変えなければならないと)話したことか」と話した。 今の状況で腹を括って話をするには、キム・ギチュン大統領府秘書室長と“門番3人組”について、泣いて馬しょくを斬ることを要求しなければならないが、朴大統領のスタイルから見て、このような要求を受け入れる可能性は低いので、諦めムードが流れている。