パク氏「跪かされ…人間としての恥辱を体験」
大韓航空の最初の報告書には“チョ・ヒョナ暴言”
発表とは異なり陳述口裏合わせの疑惑
チョ氏 来週初めにも召還…起訴が有力
“ナッツ リターン”事件に対して12日、チョ・ヤンホ韓進(ハンジン)グループ会長が国民に対して謝罪し、当事者であるチョ・ヒョナ前大韓航空副社長がすべての職務から退き頭を下げたが、検察の捜査は急速度で進行している。 検察は来週初めにチョ前副社長を召還調査した後、起訴の有無を決める方針だ。
■陳述合わせの疑惑
検察は前日、大韓航空本社などに対する押収捜索過程で“ナッツ リターン”当時の機内状況を再構成した大韓航空自身の真相調査報告書を確保した。チョ前副社長が搭乗した米国ニューヨーク発A380旅客機が、仁川空港に到着した後に作成されたものと分かった最初の報告書には、チョ前副社長が大声を張り上げて飛行機を回航させる過程で、チョ前副社長と乗務員、事務長などがどんな行動と発言をしたかが含まれていると伝えられた。
大韓航空が検察と国土交通部の調査に先立ち、該当する乗務員と事務長、機長などの陳述の口裏を合わせたという疑惑が起きている状況で、検察はこの報告書がチョ前副社長の疑惑を立証する核心的な証拠になると見ている。 チョ前副社長を告発した参与連帯も「大韓航空が『乗務員が間違えたことにしなさい』と強要して、このような内容の始末書と経過書を作成させた」として、陳述の口裏合わせ疑惑を提起した。
被害者である事務長のパク氏は12日『KBS(韓国放送)』とのインタビューで、手の甲を書類綴の角で何度も突かれ、、跪かされチョ前副社長の叱責と暴言を聞かされたと明らかにした。 パク氏は「その侮辱感と人間的恥辱は、体験した人にしか分からない」と話した。パク氏はまた、大韓航空の職員が自宅に訪ねてきて、自身がマニュアルを熟知しておらず、チョ前副社長は叱責しただけで悪口は言われていない、飛行機からは自主的に降りたという虚偽の陳述を強要されたと主張した。
検察はチョ前副社長を威力業務妨害の疑いで起訴する方針を検討している。 検察関係者は「強制回航が航空保安法違反に該当するかは追加検討が必要だ」と話した。 また、暴行と侮辱容疑の適用も検討している。
■「乗務員に心から謝罪」
チョ前副社長はこの日、国土交通部航空鉄道事故調査委員会の調査を受けるために午後3時頃に出頭した。 取材陣の前で頭を下げ、ほとんど聞こえないような低い声で「誤りをおかしました」と話した。 彼女は「被害を受けた乗務員と事務長に謝るか」という質問に対して「心から謝る。直接謝る」と答えた。「飛行機で大声を上げたか」、「機長との合意の下に事務長を機内から降ろしたのか」という質問には「調査の過程で誠実に答える」と話した。 国土部はチョ前副社長を相手にランプリターン(飛行機を搭乗ゲートに戻すこと)の経緯、事務長を飛行機から降ろした経緯を集中的に調査した。
チョ前副社長の出頭に先立ち、父親のチョ・ヤンホ会長も国民に対して謝罪した。 チョ会長は、謝罪が遅れた理由を尋ねる記者たちに「弁解はしない。申し訳ない」と答えた。 また「子供の教育を間違えたようだ」と話した。チョ前副社長の経営復帰の可能性を尋ねる質問には「まだ考えていない」と答えた。