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“慰安婦報道”元朝日記者「日本右翼、歴史を否定するため脅迫」

登録:2014-12-03 23:12 修正:2014-12-10 01:08
植村 隆 元朝日新聞記者. //ハンギョレ新聞社

植村氏、ニューヨークタイムズに心境伝える
「朝日新聞は会社として保護できなかった」
「彼らは歴史を否定するために“脅迫”という手段を使っています。」

 8月から始まった慰安婦問題関連“朝日誤報”事態で、日本右翼の集中攻撃の対象になった植村 隆 元朝日新聞記者(56・写真)が米国『ニューヨーク タイムズ』に日本右翼の脅迫に苦しめられている現在の心境を打ち明けた。 彼は2日に報道された記事で「彼ら(日本右翼)は私たちを威嚇し沈黙させようとしている」として「朝日新聞は(右翼の威嚇を憂慮して)自分のことはおろか、自社すらも保護できずにいる」と話した。植村氏は最近『ハンギョレ』との電話通話で「今回の問題は日本が抱いている大きな問題を示している。言論人としてきちんと観察しておくよう願う」と話したことがある。植村氏は1991年8月に自身が日本軍慰安婦だったという事実を公開したキム・ハクスン ハルモニ(おばあさん)の証言を初めて報道した記者だ。

 『ニューヨーク タイムズ』は植村氏と『朝日新聞』に加えられている日本右翼の攻撃を通じて、日本で力を増している歴史修正主義の正体を暴いた。 新聞は「33才の時に書いた記事のために、四半世紀が過ぎて56才になった植村が初めて得た大学教授職から追い出され、遠からず2番目の講師職まで奪われなければならない状況に立たされた」として「日本の極右主義者らは、自身の子供たちまで攻撃し、インターネットを通じて10代の上の娘に“自殺しなさい”という文を書いている」と指摘した。植村は今年の初め神戸の松蔭女子学院大学の専任教授に内定したが、右翼の抗議で3月に採用が取り消され、5月からは彼が非常勤講師として勤めている札幌市の北星学園大学まで「辞めなければ学生たちに危害を加える」という右翼の脅迫が続いている。

 『ニューヨーク タイムズ』は「安倍晋三日本総理とその政治的同志たちは、朝日新聞が受けている苦痛を、永く待ち望んでいたさらに大きなゲームへと推し進める機会に活用している」と報道した。 さらに大きなゲームとは「日本軍が数万人の韓国や他の国の女性たちを戦争期に性奴隷(sexual slavery)と見なしたという国際的に受け入れられている“見解”(view)」を覆すこと」を意味する。 現在、日本政府を掌握している歴史修正主義者らは、日本軍が慰安婦を動員する過程に直接介入したという証拠が不足しているという点を挙げて「慰安婦というのは、単純に軍部隊についてまわって金を稼ごうとした売春女性」と主張していて、その一部は「2次大戦中に日本がした行為は日本の民間人を対象にした米国の(無差別)爆撃などに比べれば悪くない」と強弁している。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/667385.html 韓国語原文入力:2014/12/03 19:47
訳J.S(1315字)

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