サムスン電子と家族対策委員会が支援団体の「半導体労働者の健康と人権を守るパンオルリム」が反対するなか、半導体白血病問題を議論する第3の調停機構を設けることに合意した。
サムスン電子とサムスン職業病家族対策委員会は8日、ソウル江南(カンナム)区の建設会館で開かれた第9回交渉で、半導体工場の白血病など職業病問題解決のためにキム・ジヒョン前最高裁判事を調停委員長として委嘱することで合意した。 また、調停委員会は委員長が推薦した委員2人など計3人で構成することにした。 調停委員長を委嘱されたキム前最高裁判事は『連合ニュース』との電話インタビューで「来週までに残りの調停委員2人を選定する計画」であるとし「一つの事業場で起きた事態を収拾して終結するより、もう少し広い視角で接近する」と明らかにした。
サムスン電子半導体白血病問題を解決するための交渉で、現在被害者家族側は二つに割れている。 パンオルリムは被害者と家族を代弁して7年以上にわたりサムスン電子と交渉を進めてきたが、最近パンオルリム交渉団に属していた家族8人のうち6人が「補償問題を先に議論しよう」というサムスン電子の提案を受け入れ、家族対策委を構成した経緯がある。
もう一方の交渉相手であるパンオルリムは、調停委の構成に反対している。 パンオルリム側のコンユ・ジョンオク幹事は「第6回交渉で議論に進展があったので、調停委員会が必要だということには同意しかねる」と明らかにした。
この間、パンオルリムを排除して交渉を進めることはしないだろうという立場を取ってきたサムスン電子は「最大限早くこの問題を円満に解決し、家族の苦痛を減らせるよう最善を尽くす」とパンオルリムの調停委参加を促した。