本文に移動

韓国与党で北朝鮮経済制裁解除の動きが活発化

登録:2014-10-07 09:34 修正:2014-10-08 07:52
韓国側首席代表であるキム・キュヒョン大統領府国家安保室1次長(右)が今年2月14日、板門店(パンムンジョム)南側地域の平和の家で開かれた南北高位級接触で北朝鮮側首席代表のウォン・ドンヨン朝鮮労働党統一戦線部第1部部長に会い握手をしている。 統一部提供

キム・テホ議員「兄が先に譲らねば平和は訪れない」
ウォン・ユチョル議員「DMZ平和公園など考慮」

 4日のファン・ビョンソ人民軍総政治局長など北朝鮮指導層3人の韓国訪問を機に、与党内部でも南北交流や協力を遮る5・24対北朝鮮制裁措置(5.24措置)の解除を促す声が出始めている。北朝鮮が今回の訪問を通じ膠着した南北関係の出口を開こうとする意志を明らかにしたうえ、与党内部でも対北朝鮮制裁措置を解除すべきだとする要求が起こり、5・24措置の緩和や解除につながるか注目される。

 キム・テホ セヌリ党最高委員は6日『ハンギョレ』との電話通話で、「政府や一部では北朝鮮の責任ある措置を前提としているが、待っているだけではいられない問題」であるとして、「兄と弟が喧嘩して、兄が弟に『謝るまでは絶対許さない』と言っていたのでは家庭に平和は訪れないが、兄が先に譲れば平和は生まれる。5・24措置も同じことだ」と“先制的な解除”を主張した。

 さらにキム最高委員は「国家の未来を本当に憂うなら、北朝鮮の謝罪を前提条件としてこだわる必要はない」と付け加えた。天安(チョナン)艦事件などで南北関係が断絶した2010年と今とは状況がかなり変わっているし、北朝鮮の最高実力者3人の韓国訪問には南北の膠着状態をどんな形であれ緩和させようというメッセージが含まれているので、南北関係改善のためにも度量のある答えを出すべきだというのが彼の説明だ。

 5・24措置発動のきっかけになった天安艦事件などに対する謝罪要求は続けるが、可能な分野から先に交流と接触を実施しなければならないとする実用的接近論も相次いでいる。

国会外交統一委員会所属で「統一を開く国会議員の会」代表のウォン・ユチョル議員はこの日『ハンギョレ』との電話通話で、「5・24措置は天安艦撃沈後に下されたものであり、北朝鮮に対し再発防止の要求は続けなければならない」としながらも、「非武装地帯世界平和公園の造成など国際社会が参加する南北経済協力事業に対しては前向きに解除していく“ツートラック戦略”を駆使しなければならない」と“制限的解除”を強調した。 セヌリ党所属のユ・ギジュン国会外交通商委院長もこの日『MBC(文化放送)』ラジオに出演して「天安艦事件など 5・24措置の発端になった事件に対しては北朝鮮に責任を追及し続けなければならない」と前置きした後、「実質的な側面から南北間で接触がされている状況にあって、すでに5・24措置の効力は半分以上喪失したと思われる。新しい未来を切り開くためには、これくらいで(対北朝鮮封鎖政策を)整理して行くほうがいい」と対北朝鮮政策の変化を促した。

 初・再選議員も同じような意見を相次いで明らかにした。ハ・テギョン議員はこの日午前、セヌリ党の初・再選議員の集いである「朝の声」の会議に参加し、「現時点では社会、文化、体育の分野での交流と協力を活性化することが南北間の信頼回復に役に立ち、北朝鮮の変化を引き出すのに有効」としながら「5・24措置の部分的解除を検討しなければならない」と主張した。イ・ワンヨン議員も「北朝鮮が和解ジェスチャーをとるなら私たちも積極的に変化する姿に変わらねばならない」と話した。

キム・ギョンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.10.06 21:41

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/658611.html 訳Y.B(1347字)

関連記事