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MBCの‘おかしな’復職決定、解職者を出勤させながら業務は与えず

登録:2014-07-29 23:48 修正:2014-07-30 13:05
カン・ジウン前労組事務局長(前列左から)、チョン・ヨンハ、パク・ソンジェ前労組委員長、イ・ヨンマ前広報局長など解職者と全国言論労働組合文化放送本部組合員が去る7日、文化放送(MBC)新社屋前で「会社は裁判所の復職決定に従え」と要求している。 キム・ソングァン記者 flysg2@hani.co.kr

部署配分せず一部屋に6人を集めておき
事務室にはつながらない‘不通電話機’
会社側「控訴審で結果が変わりうる」

 チョン・ヨンハ<文化放送>(MBC)前労組委員長など解職言論人6人は、29日朝も京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)一山東区(イルサントング)にあるMBC一山ドリームセンターに出勤した。 前日に続き二日目だ。 2012年に公正報道実現とキム・ジェチョル社長の退陣を要求して行ったストライキで会社から追い出され、ほとんど800日を解職者として生きてきた。

 だが、彼等の出勤は普通ではない。 彼らが一緒に出勤したセンター2階の事務室には‘201号’という札以外には何の表示もない。 記者・ディレクター・音響監督として報道・製作の仕事をしようにも所属部署がなく業務指示もない。 電話機は置かれているがどこにも通じない不通電話だ。 出勤はしたが業務に復帰したわけではないという話だ。 することもなく、身動きせずに閉じ込められて過ごさなければならない‘解職言論人収容所’とどこが違うかという嘆きが出てくる。

 文化放送のこういう‘おかしな復職’措置は、裁判所決定を承服できないながら無理に受け入れた結果と見られる。 ソウル南部地方裁判所は去る6月末、労組が出した‘勤労者地位保全仮処分申請’を受け入れた。 解雇処分無効確認のための控訴審宣告時まで勤労者の地位が認められると決めたのだ。 この決定にも関わらず会社側には何の反応も見られないとして、解職者たちはソウル上岩洞(サンアムドン)の新社屋に出勤を試みたが、警備警察に遮られた。

 会社のこのような態度に対する批判が高まった。 チェ・ソンジュン放送通信委員会委員長も国会に出席して「(MBCは)裁判所の判決を尊重しなければならない」と言うほどであった。 文化放送は去る21日に「MBCは裁判所の決定に従い誠実に履行しています」というタイトルの公式立場文を出した。

 使用側が社員証を渡して一歩退いたことは事実だが、控訴審本案訴訟が出る時までという‘ラベル’が貼られている。 彼等が受け取った社員証にも他の社員証とは違い‘有効期間:臨時’という字句が別に刻まれている。 使用側関係者は「裁判所が彼等に勤労者としての地位を控訴審宣告時まで認めたので、それに合わせて有効期間を記載した」と言った。 文化放送はすでに立場文で「会社は職員身分証発行、出勤地指定、賃金支給の他には取らなければならない追加措置の根拠はない」と明らかにした。 復職者たちが解雇以前の所属部署への発令を要求することに対しては「裁判所決定を過剰に拡大解釈している」と一蹴した。

 全国言論労働組合文化放送本部(労組)関係者は「原職復職とは言えない。しかし中途半端ではあっても復職ではあり、解雇者たちが会社の決定にひとまずは従うことにしたと見られる」と話した。

 <ハンギョレ>は再び社員になった復職者6人が不利益を受けることもありうる状況を考慮して、彼等に対するインタビューを要請しなかった。使用側は去る4月<PD手帳>狂牛病篇を作ったチョ・ヌンヒ ディレクターが申告せずに外部報道機関とのインタビューをしたとして停職4ヶ月の懲戒を下したことがある。

高陽/キム・ヒョシル記者 trans@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/media/649017.html 韓国語原文入力:2014/07/29 21:39
訳J.S(1649字)

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