政府の「コメ関税化」宣言を‘農業惨事’と規定した農民団体が、抗議の剃髪などで反発している。
全国農民会総連盟(全農)と全国女性農民会総連合(全女農)などが参加した「食糧主権と食べ物の安全を守る汎国民運動本部」は18日、政府ソウル庁舎前で行った記者会見で「コメ関税化は全面開放の出発点」としたうえで、「最初は高い関税をつけても、自由貿易協定(FTA)や環太平洋経済パートナーシップ協定(TPP)の交渉で関税率を維持できるとは思えず、撤回すべきだ」と要求した。
農民たちは関税化発表前にコメをばらまき、庁舎内への進入を試みたが、警察に阻まれた。続いて関税化の公式発表後には、抗議の意志表示としてキム・ヨンホ全農議長とカン・ダボク全女農議長など4人が剃髪した。
農民たちはこの日、全州(チョンジュ)・光州(クァンジュ)・順天(スンチョン)・大邱(テグ)・春川(チュンチョン)などでも抗議集会や記者会見を行い、コメ関税化宣言の無効を訴えた。 キム・ジョンリョン全羅北道(チョンラブクド)連盟事務局長は「政府の発表は農民に対する死刑宣告に他ならず、国民の食糧主権を奪い去る行為」と話した。 全羅南道(チョンラナムド)の農民たちは、21日午後2時に光州(クァンジュ)駅前で集会を開き、光州市のセヌリ党を抗議訪問する予定だ。 慶尚北道(キョンサンブクド)の農民たちは23の市・郡別に糾弾横断幕を掲げ、地域別に市・郡庁を抗議訪問することにした。
パク・ヒョンデ全農政策委員長は「政府が放棄した食糧主権を農民が取り返す。 7月末と8月初めに修練会を相次いで開催し、力を結集した後、8月20日にソウルで、9月18には全国で大規模農民集会を開く」と明らかにした。
全羅南道や光州市では一ヵ月かけて村別に討論会を行った後、8月24日に全羅南道の康津(カンジン)でキリスト教時局祈祷会、8月30日には光州市で6つの宗教団体が時局集会を開くことにした。
全農が17日に全国の成人878人を対象にコメ市場の全面開放に関する意見を聞いたところ、56.3%が「食糧主権の問題なので全面開放してはならない」、31.5%は「これ以上は避けられないので全面開放すべきだ」と答えている。
光州/アン・クァノク記者、全国総合 okahn@hani.co.kr