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[ニュース分析] 朴大統領 無責任な沈黙…国政空白 自ら招来

登録:2014-06-23 21:25 修正:2014-06-24 06:41
‘ムン・チャングク波紋’放置
朴槿恵(パク・クネ)大統領が5月27日、大統領府で開かれた閣僚会議で発言している。 朴大統領の隣の国務総理席が空いている。 イ・ジョンヨン記者 lee312@hani.co.kr

 中央アジア歴訪後にムン・チャングク国務総理候補者の去就を‘検討’すると言った朴槿恵(パク・クネ)大統領が、帰国三日目の23日にも結論を下せなかった。 ムン候補者はこの日も「自らの仕事をしながら(大統領の決定を)待つ」として、大統領府に向かって任命同意案裁可を圧迫するような姿を演出した。 朴大統領は沈黙を守り、何の答も出さなかった。朴大統領は24日に主宰すると予定されていた閣僚会議日程も取り消した。

 朴大統領と大統領府は困惑させられる懸案が発生した際に、しばしば‘黙殺無返答’で対処してきたが、今回の沈黙は過去の例より一層深刻な問題を抱いている。 国家情報院大統領選挙介入事件の時のように世論に耳を閉ざして‘一方通行’するための沈黙ではなく、執権勢力の無能を赤裸々に示す沈黙であるためだ。

 セウォル号惨事以後、日本の過去事挑発と前方哨所銃器乱射事件など、内外に懸案が山積したが、朴大統領は深刻な国政空白を招いている人事問題を解決できず、おたおたしている。 自身が総理を指名しておきながら2週間にわたり何の政治的責任を負おうとせず、進展も結論もない状況をずっと放置しているわけだ。 この間に2期内閣に指名された長官候補者らの人事聴聞会要請書すら国会に提出できず待機しているあきれた状況が続いている。朴大統領が去る1月の新年記者会見で「執権2年目を迎えてすべき仕事がとても多い。 1秒でも惜しい」と強調したのが、顔色を失う状態だ。

 朴大統領はこの日、新任大統領府国家安保室長と首席秘書官に任命状を与えながら「人事聴聞会もあり政府組織法改正案もあり、(国会と)協力を通じてそれらを一日も早く上手く行ってこそ国政が安定するだろう」と話した。 その反面、朴大統領が自ら‘国政が一日も早く安定’できない状況を作っているムン候補者の去就については何の言及もしなかった。

 大統領府内外では朴大統領が長期間右往左往している理由と関連して、ムン候補者が‘自主的辞退’を拒否し、名誉回復を強く要請していること以外にも、自身の核心支持基盤が離脱することを憂慮しているのではないかとの分析が出ている。 前日、保守指向の元老・重鎮者482人がムン候補者の聴聞会開催を要求する声明を出すなど、保守・右翼勢力が集団的に反発している状況を意識しているのではないかということだ。 実際、朴大統領が早く決断を下すことができないために、今回のムン候補者波紋が候補者の資質より理念対決様相に広がる兆しも感知されている。 一部ではこの日、ムン候補者の祖父が独立有功者である可能性が大きいという報勲処の発表を根拠に、朴大統領が‘正面突破’側に旋回するのではないかとの展望も出てきている。

 だが、政界では朴大統領が民心を正確に見通せず時間を浪費する場合、さらに深刻な傷を負うという憂慮が出ている。 与党のある要人は「ムン候補者の‘親日’のために反対世論が強いのではない。 総理としては不適切な、極端な理念偏向性が問題なのに、‘親日’が争点であるかのように追い込むのは世論を誤って読むこと」と憂慮した。

 こうした中、世論調査機関‘リアルメーター’は先週、朴大統領の国政支持率が前週に比べて4.7%下落した44%で、‘うまくできていない’という否定評価の49.3%を下回ったとこの日発表した。 否定評価が多かったのは、日間調査ではない週間単位の調査では初めてというのがリアルメーターの説明だ。 去る20日に発表された週間ギャラップ調査でも朴大統領に対する否定評価が肯定評価を初めて上回った。

ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/643720.html 韓国語原文入力:2014/06/23 19:45
訳J.S(1649字)

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