本文に移動

再び火が点いた‘キム・ギチュン責任論’…親朴主流は庇護に乗り出す

登録:2014-06-18 22:07 修正:2014-06-19 06:58
大統領府人事委員会の構成

[自主辞退に追い詰められたムン・チャングク]
新政治連合「キム・ギチュンは人事惨事の責任を負うべき」
セヌリ「実際には格別の権限はない」
ムン・チャングク辞退世論が高まり
与党の一部からも「誰かが責任を」

 ムン・チャングク国務総理候補者が事実上、落馬の手順を踏んでいる中で、キム・ミョンス社会副総理 兼 教育部長官候補者もやはり論文盗作などの種々の問題点が明らかになり‘キム・ギチュン責任論’に再び火が点いている。

 クム・デソプ新政治民主連合スポークスマンは16日「キム・ギチュン秘書室長は、人事惨事の責任を負って退くべきだ」と要求した。 彼は「大統領府人事委員長であるキム室長は、どんな経路でどのようにすればこうした方々が公職候補者になったのか、言論でも容易に検証できる程度の問題点がどうしてあらかじめ発見できなかったのか、ひょっとして国民の知りえない不当な圧力があったのではないか、詳細に明らかにして責任を負わなければならない」と批判した。 「ムン・チャングク候補者に対する聴聞会ではなく、大統領府人事委員長であるキム・ギチュン秘書室長に対する聴聞会を開こうと主張したい」とも述べた。

 野党は基本的にキム室長が人事に相当な権限を行使していると見ている。 したがってこれ以上の人事惨事を防ぐためには彼を更迭しなければならないということだ。 もちろん朴槿恵(パク・クネ)大統領の最側近実力者をこの機会に追い出そうという政治的計算が背景にはある。

 問題は与党のセヌリ党だ。 与党の人々は概して言論や野党の見解とは違い、キム室長には格別の権限はないと見ている。 政権の内部事情に明るいある要人は「キム室長が強硬に持ちこたえているのは、大統領の信頼のためではなく実際には別にすることがないためだ。 間違いがあってこそ責任を負うことではないか」と話した。

 しかし‘ムン・チャングク事態’を契機に別の流れも感知されている。 セヌリ党議員たちは最近‘泣いて馬しょくを斬る’可能性を口にし始めた。 大統領府内外でも「今度ばかりは持ちこたえるのが容易でなさそうだ」という展望が出ている。 朴大統領に襲いかかる政治的負担を減らすために、間違いがあろうがなかろうが、今度はキム・ギチュン秘書室長を更迭する必要があるということだ。

 ハ・テギョン議員はこの日、ムン・チャングク候補者の自主辞退主張に異議を提起して、「もし不適格な人物を大統領府が推薦したのであれば、大統領に建議して指名を撤回することこそが当然なことであって、今になってムン候補に候補辞退を圧迫することではない」と明らかにした。 指名を撤回するならば誰かが責任を負わなければならないというのが論理的に当然の帰結だ。

 それでもいわゆる親朴主流は、未だにキム・ギチュン秘書室長を守ろうとしているようだ。 ソ・チョンウォン議員はこの日、ワールドカップ応援行事に参加して記者たちに向かって興味深い発言をした。

 「秘書室長が人事検証をするのでなく、下ですべてやっている。 この際、秘書室長ではなく外部人事委員会を作るシステムを一度考えてみなければならない。 秘書室長が全てに責任を負うことにすれば、それは大統領に直撃弾が飛ぶと言うことになる。 人事システムの総責任者を秘書室長がどうしても務めなければならないのかやや疑問だ。」ソ議員の側近は「キム・ギチュン秘書室長が最近ソ・チョンウォン議員に‘任せられる人はやらないと言うし、やるという人は検証で引っかかる’と訴えた。 それが率直な現実だ。 ムン候補者をキム室長が選択したわけではないだろう。 責任分散のためにもシステムが必要だということだ」と説明した。 ソ議員の発言では、ムン候補者について譲歩することがあろうとも、朴槿恵大統領とキム・ギチュン室長はどうにかして保護しようとする意志が読まれる。

 ‘キム・ギチュン責任論’をどのように解釈し、どんな措置を取るのかは結局、朴大統領が決めなければならない。 朴大統領は21日に帰国する。

ソン・ハンヨン先任記者、キム・スホン記者 shy99@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/643077.html 韓国語原文入力:2014/06/18 20:32
訳J.S(1856字)

関連記事