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今回の6・4地方選挙の勝敗は首都圏で交錯した。

　セヌリ党は広域自治団体長の数では9から8に減ったが、むしろ新政治民主連合の表情の方が一層暗いのは京畿(キョンギ)、仁川(インチョン)など首都圏3ヶ所中で2ヶ所を激しい接戦の末にセヌリ党が持っていったためだ。 しかしソウルでは新政治民主連合が大きく上回るなど、ソウルと京畿・仁川が対照的な姿を見せた。 ソウルでは‘セウォル号審判論’が力を発揮したが、仁川と京畿では‘セウォル号惨事’にもかかわらず‘与村野都’(与党は農村、野党は都市で支持を受ける)現象が現れた。

パク・ウォンスン、瑞草(ソチョ)・江南(カンナム)・龍山(ヨンサン)を除く全てで優位
与党でも「セウォル号憤怒票が噴出」

ユ・ジョンボク‘朴槿恵(パク・クネ) マーケティング’効果 炸裂
ソン・ヨンギル、政府無能の代案に確信与えられず

ナム・ギョンピルは‘農村’で、キム・ジンピョは‘都市’で優位
基礎地方自治体首長 新政治が4ヶ所増やす

　5日、中央選挙管理委員会の開票結果を総合すれば、ソウル市長選挙で勝利したパク・ウォンスン新政治民主連合候補はソウル市内25の自治区の内、瑞草(ソチョ)・江南(カンナム)・龍山区(ヨンサング)の3区を除く22区でチョン・モンジュン セヌリ党候補を上回った。 票差が63万票にも達した。 基礎地方自治体長(区庁長)選挙でも新政治連合が20区で当選者を輩出した。 2010年の地方選挙で民主党(新政治連合の前身)が21区で当選したことに比べれば、中区(チュング)一か所だけを与党に渡した結果だ。

　ソウルで野党が勝利した背景には‘セウォル号審判論’が強く作用したという分析が支配的だ。 与党内部の評価も同じだ。 キム・ソンテ セヌリ党ソウル市党委員長は「セウォル号惨事の痛みと怒りが票に現れたと見られる」と話した。

　しかし、同じ首都圏なのに仁川と京畿ではソウルと違った。 特に仁川がソウルとは正反対の反応を表わした背景について専門家たちは‘セウォル号審判論’に警戒心を感じた保守層の終盤結集のためと分析した。 ユ・チャンソン政治評論家は「親朴核心であるユ・ジョンボク候補が‘朴心’マーケティングを行い、終盤になって朴槿恵大統領支持者に食い込む戦略が効果を発揮したと見られる」として「仁川の負債問題を‘親朴’実力者として解決できるという‘強い市長論’も保守層有権者に説得力を持って接近できた」と話した。 ソン・ヨンギル新政治連合候補の選挙対策本部長であるユン・クァンソク議員も「最悪でも3～4％は上回ると見たが、終盤でのセヌリ党支持層の結集に対抗できなかった」と評価した。

　いわゆる‘パク・ウォンスン効果’があったソウルとは違い、仁川では新政治連合が代案勢力として市民に確信を与えられなかったという分析も出ている。 キム・マヌム韓国政治アカデミー院長は「ソウルでは既存政治家に比べて政派的色彩が強くないパク・ウォンスン候補が代案勢力として認知され、基礎自治体選挙にまで影響が広がったが、仁川ではそのような‘候補効果’がなかった」と指摘した。 仁川ではユ・ジョンボク セヌリ党候補が市長に当選したこと以外にも、10ヶ所の基礎地方自治体首長の内6ヶ所をセヌリ党が占めた。 新政治連合候補の当選地域は富平(プピョン)、桂陽(ケヤン)、南区など3ヶ所のみだった。 これは4年前の6ヶ所勝利の半分に過ぎない。

　セウォル号惨事の最大被害地域である京畿地域では、ナム・ギョンピル セヌリ党候補が勝利したが、31の基礎地方自治体首長選挙でセヌリ党は13ヶ所を占め、17ヶ所で勝った新政治連合に遅れをとった。 もちろん新政治連合はハンナラ党10ヶ所、民主党19ヶ所だった4年前に比較すれば多少残念な成績をおさめた。 だが、当初の世論調査でナム候補が改革的イメージを前面に出してキム・ジンピョ候補との票差が10％以上ついたことに比べれば、最終選挙結果が1％未満だった点は‘セウォル号惨事にもかかわらず京畿で負けた’言うよりは、‘セウォル号惨事のためにそこまで追いついた’という分析が出ている。 ‘セウォル号審判論’がある程度作用した結果ということだ。 ただし農村と都農複合地域、境界地域が多い京畿道の特性上、セウォル号審判論だけでは野党が選挙で完勝するには限界があったとみられる。 シン・ユル明知(ミョンジ)大教授(政治外交学)は「セウォル号惨事があったが、京畿道は伝統的に保守的な地域」とし「農村地域は親与指向が強い50～60代の層が自然的に増加し、都市地域は野党指向の20～30代の若年層が持続的に流入するため与村野都現象が強化されている」と話した。 キム・ギョンウク、イ・スンジュン記者 dash＠hani.co.kr