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[旅客船沈没 大惨事] 実際に向き合った遺族にはせず…長官の前で‘着席謝罪’

登録:2014-04-29 20:41 修正:2014-04-30 06:58
合同焼香所では謝罪しなかった朴槿恵(パク・クネ)大統領が29日午前、京畿道(キョンギド)安山市(アンサンシ)檀園区(ダンウォンク)の花郎(ファラン)遊園地に新たに設けられた‘セウォル号事故犠牲者 政府合同焼香所’で献花・黙祷を終えた後、向きを変えて歩き出している。 大統領府カメラマン団

朴大統領、14日ぶりに "謝罪"
時期・形式 共に不適切 指摘
"総理傘下に国家安全処を新設" も
今回の事故収拾とは距離が遠い

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が29日、セウォル号惨事に関して国民に謝った。 惨事から14日目であった。

 朴大統領は「事故で犠牲になった方々に深い哀悼を表わす。 国民の皆様に申し訳なくて心が重い」と公式謝罪した。 朴大統領はまた、事故に対する代案として国務総理室傘下に‘国家安全処’を設置すると明らかにした。

 朴大統領はこの日午前、大統領府で開かれた閣僚会議で「事前に事故を予防できず、初動対応と収拾が不十分だったことについて何と謝罪を差し上げれば、その痛みと苦しみが少しでも慰められるか心が痛む。 今回の事故で多くの尊い生命を失うことになり、国民の皆様に申し訳なく心が重い」と明らかにした。 朴大統領はこれに先立って、この日朝に京畿道(キョンギド)安山市(アンサンシ)の花朗(ファラン)遊園地に用意された‘セウォル号事故犠牲者 政府合同焼香所’を訪れ弔問した。

 朴大統領が惨事から14日目に、それも定期閣僚会議の席を通じて謝罪の意向を明らかにしたことに対して、内容と形式共に適切でなかったという指摘が出ている。 国政の最高責任者として国民の前に出て真心に充ちた謝罪をするのでなく、閣僚会議のテーブルを前に置いて、長官たちの前に座って行った‘着席謝罪’に対して国民がどんな真正性を感じられるかということだ。

 朴大統領は「積年の弊を正すことができず、あまりにも恨めしい」、 「執権初期に悪習と誤った慣行を正す努力をさらに強化しなければならなかったのに残念だ」と話して事故の根本責任を以前の政府の誤りに押しつけるような言及もした。 今回の事故収拾過程で多く提起された大統領府と朴大統領自身の責任については、相変らず何の言及もなかった。 ただし「国民の怒りを呼び起こした部分に対しては、私たちは謝罪する気持ちで、その問題がどこから始まったのか、何を誤ったのか必ず明らかにしなければなりません」と話した。

 朴大統領はまた、現在は安全行政部が中心となっている災難対処システムを変えて‘国家安全処’を新設するという構想も提示した。 大統領は 「国家次元の大事故に対して指揮システムに混線が発生しないよう総理室が直接掌握して、部署間業務を総括調整して指揮をとる仮称‘国家安全処’を新設しようと考える。 政府組織改編案を作り国会と議論を始めるよう準備してもらいたい」と指示した。

 朴大統領は続けて「今回こそ大韓民国の安全システム全体を完全に新しく作るという覚悟を持たなければならない。 内閣全体が全てのことを原点から、再び‘国家改造’するという姿勢で対策を用意してほしい」と注文した。 これと共に公務員社会に対しては、去る21日に出した‘伏地不動(すべきことをしない)公務員退出論’を越えて 「いわゆる‘官フィア(官僚+マフィア)’や‘公職鉄飯筒(身分が保障された公職社会)’という用語を追放する信念で官僚社会の積弊を解決し、公務員任用と職務管理、評価、補償など人事システム全般に対して確実な改革方案を用意してほしい」という注文を浴びせた。

 だが、朴大統領のこの日の発言は、ほとんどが曖昧だったり抽象的な言及で一貫しており、今現実に事故収拾と関連して起きている混線をどのように整理するのか、大統領府は何らか責任を負うということなのかに関わる具体的な言及はなく、新しい安全システムの代案として出した方案も‘国家改造’のような宣伝的スローガン以外には、どんな内容を入れてどんな方向に進むということなのかも特別な提示はなされなかった。

ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/635053.html 韓国語原文入力:2014/04/29 20:07
訳J.S(1820字)

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