政府が支援する補助金と国民が負担しなければならない危険回避費用など、原子力発電による電力を使うために知らずに払うことになる社会的費用まで含めれば、原発のkWh当たり単価が石炭や液化天然ガス(LNG)より高く、経済性が劣るという韓国環境政策・評価研究院の研究結果が出た。 国策研究機関が原発の隠れた費用を発電単価形式で具体的に計算し公開したのは初めてであるのに加え、エネルギー・環境団体の主張を裏付ける内容なので政府の原発増設計画の修正を要求する声に力を与えるものと見られる。
環境政策評価研究院は6日午後、ソウル忠武路(チュンムロ)のポストタワーで研究成果報告会を開き、我が国社会が原発による電力を使うためにkWh当たり明示的政府補助金2.4ウォン、危険回避費用3.0~203.1ウォンなどの社会的費用を払っていると分析したと明らかにした。 原発による電力を作るために発電事業者が支払う私的費用はkWh当たり48.8ウォンと計算された。私的費用に社会的費用を合算した原発の発電単価はkWh当たり54.2~254.3ウォンに達する。
環境政策評価研究院が社会的費用を考慮して算定した原発の発電単価の平均値(154.3ウォン/kWh)は他の国策研究機関であるエネルギー経済研究院が昨年算定した石炭発電単価(62.3ウォン/kW h)や液化天然ガス発電単価(119.6ウォン/kWh)を大きく上回る。これに先立ってエネルギー経済研究院が原子力発電所の解体費など事後処理費用増加を考慮して、再算定した原子力発電単価は、環境政策評価研究院が計算した私的費用と同じ1Kwh当たり48.8ウォンであり、昨年韓国電力が原子力発電所で生産した電力を韓国水力原子力から買う際に支払った金額はkWh当たり39.2ウォンだった。
市民団体であるエネルギー正義行動のイ・ホンソク代表は「国策研究機関が市民団体の主張を裏付ける原子力発電単価計算結果を初めて出したということは意味が大きい。 政府が第7次電力需給計画樹立過程などにこのような部分を反映するよう要求する」と話した。
キム・ジョンス先任記者 jsk21@hani.co.kr