安哲秀 前ソウル大教授が出馬を宣言した4・24ソウル蘆原丙再選挙に、進歩正義党が8日ノ・フェチャン共同代表の夫人キム・ジソン氏を公認した。 民主統合党でもイ・ドンソプ地域委員長が出馬の意志を固めており、野党圏の候補単一化がなされない場合にはセヌリ党候補まで含め4人以上の候補の競争になるものと見られる。
イ・ジョンミ進歩正義党スポークスマンは国会ブリーフィングで「キム氏は女性運動家、労働運動家、人権活動家の出身で、民主労働党創党時期から進歩政党の党員として仕事をしてきた。 また‘三星(サムスン)X-ファイル’事件の真実を国民法廷の前にたてる今回の選挙の国民的審判を最もよく実現する競争力ある候補」と明らかにした。 キム氏はこの日から2日間にわたって行なわれる進歩正義党全国委員会電子投票承認を経れば、来る10日に出馬を公式宣言する予定だ。 イ・ジョンミ スポークスマンは「安哲秀(アン・チョルス)前教授が協議や議論なしに一方的に出馬を明らかにし、野党圏連帯の可能性を先に閉ざした」として、キム・ジソン候補公認の正当性を説明した。
これに対して野党圏のある再選議員は「ノ・フェチャン前議員の無念な思いは十分に理解するが、夫の地方区を夫人に譲る形という点で世襲批判を避け難い。 進歩陣営ならばこのような点について、より神経を使わなければならなかっただろう」と話した。 インターネットでも進歩正義党代表を務めているノ・フェチャン前議員の夫人の出馬を巡り賛否論争が激しい。
進歩正義党は今回の総選挙でノ・フェチャン前議員がおさめた得票率(57.21%)を基盤に、キム・ジソン候補が相当な旋風を巻き起こすと主張している。 蘆原丙地域は2004年に分区された以後、17代総選挙ではヨルリンウリ党イム・チェジョン(45.2%)を、18代ではハンナラ党ホン・ジョンウク(43.1%)を選択したのに続き、19代では進歩正義党ノ・フェチャンを選択する‘スウィングボート’(毎回、与・野の勝者が変わる地域)地方区の特性を見せている。
民主党イ・ドンソプ地域委員長もやはり予備候補登録をした。 民主党核心関係者は「イ・ドンソプ委員長は10年間にわたり蘆原丙地域の委員長を務め、生活体育協議会と湖南(ホナム)郷友会を中心に固い地域基盤を有している人物だ。 出馬すれば10%以上の得票は持っていくだろう」と話した。 民主党ではミン・ビョンドゥ戦略広報本部長がイム・ジョンソク前議員とパク・ヨンジン スポークスマンなどに直接会って蘆原丙出馬の有無を尋ねた結果 「出ない」という答を聞いたとのことだ。 民主党としては地域委員長が予備候補登録まで終えた状態であり、特別な名分なしには公認しなければならない。 民主党関係者は「安哲秀 前候補が帰国し、去る大統領選挙過程で確認した文在寅(ムン・ジェイン)-安哲秀 単一化の精神を再確認し、新しい政治共同宣言の有効性などを確認する程度の話をしてくれないならば、私たちも候補を出すほかはない」と話した。 統合進歩党も先月25日、蘆原丙に候補を出すことを決議した経緯がある。
11日に帰国を控えている安哲秀 前教授は現在も帰国メッセージを準備しているとのことだ。 安 前教授がソン・ホチャン議員(無所属)を通じて「今や新しいビジョンと代案で競争し、国民に選択され信頼を受ける政治勢力に位置できるよう努力しなければならない時」と明らかにした点から見て、野党圏単一化のための試みはしない可能性が高い。 結局、蘆原丙では安哲秀 前候補をはじめ野党圏から4人の候補が出てきて、セヌリ党候補と正面対立する状況になるものと見られる。
セヌリ党ではホ・ジュンヨン前警察庁長官が予備候補登録を終えた。 イ・ジュンソク前非常対策委員の出馬説も出ている。
イ・テヒ記者 hermes@hani.co.kr