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このまま退陣すれば威信丸つぶれ…特赦を断行する李大統領

登録:2013-01-28 22:47 修正:2013-01-29 10:49
チョン・シニル、チェ・シジュンなど最側近に対する申し訳なさ
衝突は避けたいとしながらも意志強硬
親姻戚排除など5原則提示 苦肉の策
李明博大統領が28日、大統領府で未来企画委員会(委員長 クァク・スンジュン)委員らと昼食懇談会のために入場している。 大統領府カメラマン団

 朴槿恵(パク・クネ)大統領当選人が‘任期末特別赦免反対’の立場を再度明確にしたにも関わらず、李明博大統領は特赦を断行するだろうと大統領府は明らかにした。 イ大統領はチェ・シジュン前放送通信委員長など収監中の側近に対する特赦意志が非常に強いと伝えられた。 特に今このまま退任すれば大統領としての体面が台なしになると判断しているようだ。

 大統領府は28日午前、朴当選人の反対意見表明事実が伝えられるや当惑する姿が歴然だった。 「朴当選人がなぜ突然反対の立場を表明したのか、理由が分からない」という言葉があちこちから出た。 李大統領が新政府の意思を尊重して特赦方針を引っ込める可能性まで占われた。 しかし大統領府は午後に入って‘特赦強行’方針を再確認した。

 この過程で大統領府は李明博政府と朴槿恵当選人側が正面衝突することを避けるため全力をふりしぼった。 現政権は△刑が確定されていない人△追徴金などの手続きが残った人△大統領の親戚△現政権任期中に犯罪を犯した要人△財閥総師などは特赦対象から除くという‘5原則’を説明することまでした。 李明博政府の特赦は密室でむちゃくちゃに行うものではなく、それなりに原則に従ったものだというのが大統領府側の抗弁だ。 大統領府核心関係者は「朴槿恵当選人の特赦に対する憂慮は十分に知っている。 合法的手続きによって透明に進めていることであるのでひとまず結果を見てほしい」と話した。

 しかしこのような大統領府側の説明は事実を糊塗している側面がある。 刑が確定されなかった場合には、すでに赦免法で特赦対象にならない。 今回の赦免の場合、財閥総師と親戚不正要人は特赦条件に該当する人が殆どいない。

 ‘恐ろしい見幕で’大統領当選人が続けざまに反対意見を表明したのに、任期が1ヶ月も残っていない李大統領がこのように無理に特赦を強行しようとするのは意志があまりにも強いためということが大統領府内外の分析だ。 チェ・シジュン前放送通信委員長とチョン・シニル セジュンナモ会長ら李大統領の最側近要人に対する李大統領の申し訳なさが強いと見ると、沸き立つ世論と朴当選人の厳しい批判にも関わらず特赦のブレーキを踏まずにいるということだ。 実兄であるイ・サンドク前セヌリ党議員は法的要件が取りそろわず除くほかはないが、他の側近要人に対しては李大統領が‘共に政権を作った’という考えで申し訳なさを感じているというのが大統領府側の共通した説明だ。 ここにチェ前委員長とチョン会長が70代の高齢で、朴槿恵政府で特赦を受けることができないかも知れないという心配も作用したものと見られる。朴当選人は大統領選挙過程で不正要人に対する特赦反対の方針を何度も明らかにした経緯がある。

 特に朴槿恵当選者が反対の立場を明らかにしたからと引っ込めるならば、大統領の威信が大きく損つくと大統領府は判断しているようだ。 大統領府側が特赦が‘大統領固有権限’であることを繰り返し強調しているのも、このような理由からだ。 このようになれば李大統領の立場としては世論の非難は非難として受け、実益も得られない最悪の事態が起きることになる。 大統領府関係者は「朴当選者と衝突することも避けたいが、特赦は大統領の意志と見える。 体裁より意志がより強く作用しているようだ」と話した。

アン・チャンヒョン記者 blue@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/571681.html 韓国語原文入力:2013/01/28 19:53
訳J.S(1663字)

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