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MB‘不正親戚’直接 赦免 推進…歴代政権で前例無し

登録:2013-01-09 22:53 修正:2013-01-10 00:40
任期末 不正側近 赦免 強行か
左からイ・サンドク、チェ・シジュン、チョン・シニル

‘次期政府に渡せば刑 全うするかも’憂慮 作用したもよう
大統領府、対象者 上告放棄を薦め特赦準備‘情況’

"私の任期中に起きた社会指導層の権力型不正と不法に対しては、すでに何回も明らかにした通り寛容を施さない。"

 李明博大統領は2009年6月ラジオ演説で堂々とこのように明らかにした。 しかし3年半が過ぎた今、態度を180度変える態勢だ。 社会指導層の中でも最も用心しなければならない大統領の親戚および側近不正の人々を任期終盤になって特別赦免を通じて解放しようとしているためだ。 大統領府は9日 「特別赦免の時期と対象は決まっていないが、特赦を検討中であることは事実」と明らかにした。 婉曲に表現したが特赦を強行するという話だ。

 大統領府が今回の特赦と関連して‘国民大統合’を名分として掲げているが、イ・サンドク前議員など親戚に対する特赦はかえって‘国民大統合’に逆行する処置だ。 ‘国民大統合’とは一般的に相手陣営を包容することを意味するもので、現職大統領が自身の親戚および側近に恩恵を施し、これを自ら‘国民大統合’と名前をつけるのは顔が赤くなる。

 李大統領の実兄であるイ・サンドク前議員と大統領選挙過程で艱難辛苦を共にしたチェ・シジュン前放送通信委員長、チョン・シニル セジュンナモ会長などが高齢で収監の身である。 監獄に閉じ込められた前職大統領の親戚を次の大統領が特赦で解放するケースは多かったが、朴槿恵(パク・クネ)当選者は大統領の赦免権乱発に否定的な意を強調しており、それを期待するのは難しいという点が李大統領が世論の非難を押し切ってでも‘任期末赦免’に積極性を見せる理由だ。 朴槿恵政府で特赦がなされなければ刑量を全うしなければならない。朴当選者側もその場は李大統領の特赦措置に困惑しているだろうが、以後はかえって負担を減らせる側面もあるのではないかという判断も大統領府側ではしたと見られる。 大統領府関係者は「非難を受けても現政権で済ませて行こうという雰囲気もなくはない」と話した。

 色々な状況を見る時、大統領府は比較的かなり以前から任期末特赦を準備してきたと見られる。 チェ・シジュン前委員長は先月上告をあきらめ刑が確定されたし、チョン・シニル会長は昨年11月の2審宣告当日に上告を放棄した。 シン・ジェミン前文化体育観光部次官も先月上告をあきらめたし、李大統領の夫人キム・ユンオク氏の外從叔であるキム・ジェホン前KT&G理事長は昨年9月に上告審を中間で取り下げた。 ‘偶然の一致’とは見難い内容だ。

 民間人不法査察事件で拘束されたパク・ヨンジュン前知識経済部次官を除いては、全て刑が確定しており赦免を受ける準備を終えているわけだ。 この渦中で大統領府民政首席秘書官室も実務検討を着々と進めてきたことがこの日確認された。 イム・テヒ前大統領府大統領室長が7日ラジオ放送で「新しい王が出てくれば獄門を開いてあげたという。 このような大和合措置を肯定的に見ることができるのではないか」として一種の世論覗きに出た。

 大統領府が歴代大統領が皆大統領選挙後に特赦を断行した前例を挙げて、今回の特赦を既定事実化しているが、特赦の内容面で世論の反応は冷たくならざるをえない。 金泳三、金大中、盧武鉉大統領は任期末特赦で財界総帥や政治家などを対象にして‘政治的配慮’に重きを置いた。 側近不正要人で任期末赦免を受けたのは盧武鉉大統領が2007年12月の赦免当時チェ・ドスル前大統領府総務秘書官が含まれたのがほとんど唯一だ。 しかし、これも今回の場合に比較すれば人物の重量感や大統領との関連性で比較にならない。

 歴代大統領は親戚不正に対して自身が直接特赦恩恵を与えた前例がない。 金泳三前大統領の息子ヒョンチョル氏は父親の大統領在任期間である1997年5月に拘束されたが、金大中政府の1999年8月に解放された。 金大中前大統領の息子ホンオプ氏も2002年6月に拘束されて、盧武鉉大統領時期である2005年8月に特赦を受けた。 それぞれ次の大統領が赦免したし、2~3年間は監獄にいた。 ところがイ・サンドク前議員(2012年7月拘束)が今回の赦免対象に含まれるならば、大統領が自身の親戚を自分の手で、僅か半年で解放することになる。 大統領府は特に「イ前議員も法的問題が解決されれば特赦に含まれるか」という記者たちの問いに強く否認しないなど事実上、イ前議員特赦のための準備に乗り出していると見られる。 イ前議員は現在1審裁判を受けていて、1審裁判が終わった後に検察と本人が同時に控訴を放棄してこそ特赦対象に含まれうる。

アン・チャンヒョン記者 blue@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/569010.html 韓国語原文入力:2013/01/09 21:51
訳J.S(2079字)

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