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現代車、鉄塔上のチェ・ビョンスン氏だけに正規職発令…チェ氏 "一人は拒否"

登録:2013-01-07 21:14 修正:2013-01-08 01:29
解雇8年目…不法派遣判定後 初めて
83日 抗議 チェ氏 "代表訴訟を起こした"
‘高空籠城をやめさせようとする姑息な手’指摘も
社内下請け労働者の正規職転換を要求して現代自動車蔚山(ウルサン)工場近隣の送電鉄塔で高空籠城中の現代車社内下請け解雇者チェ・ビョンスン氏

 現代自動車が不法派遣にともなう非正規職の正規職化を要求して現代車蔚山(ウルサン)工場近隣の送電鉄塔で83日にわたり高空籠城をしている社内下請け労働者チェ・ビョンスン(37)氏に対して解雇から8年ぶりに正規職への人事発令を出した。 しかしチェ氏は「心から仕事をしたい。 しかし、籠城を中断して私一人が正規職として仕事をすることはできない」とし、最高裁が判断した通り すべての社内下請け労働者を正規職に切り替えなければならないと要求した。

 現代車は7日、社内コンピュータ・ネットワークを通じて「チェ氏を来る9日付で正規職勤労者として雇用する」と人事発令を出した。 チェ氏の正規職発令は現代車で不法派遣により非正規職が正規職に転換される初めての事例だ。

 雇用労働部は2004年、現代車社内下請け生産工程全体を不法派遣と判断し、チェ氏は2005年2月正規職転換を要求して下請け業者から解雇された後、労働委員会に現代車を相手どり不当解雇救済申請をした。 中央労働委員会は「現代車をチェ氏の使用者とは見られない」として却下判定を下したが、最高裁は昨年2月最終的にチェ氏の手を挙げた。 チェ氏の場合、不法派遣に該当するので、‘2年以上派遣労働をすれば元請けに雇用されたと見なす’という旧派遣法条項に則りチェ氏はすでに2004年から現代車職員になったと見なければならないという判断だった。 だが、現代車は10ヶ月間にわたりチェ氏の正規職転換を拒否し、高空籠城で社会的関心が集中している今になって人事発令を出した。

 チェ氏がそれほどまでに望んだ正規職転換を受け入れられない理由は何か? 彼は「今一人で正規職転換を受け入れれば、数年間の訴訟と鉄塔籠城を経て不法派遣を認められた私のような事例が繰り返されざるをえない」と語った。 彼は続けて「2005年当時、非正規職解雇者らが多かったが、訴訟費用が足りずに私が代表訴訟に出たのだ。 最高裁は私一人ではなく現代車の生産工程を不法派遣と見た。 労使が交渉で不法派遣問題などを一気に解決しなければならない」と主張した。 最終合意がなされる時まで地上には降りられないという話だ。 現代車は不法派遣を認めないまま、社内下請け労働者7700人中の3500人を2016年までに段階的に新規採用するという立場を固守しており労使葛藤が深まっている。

 チェ氏の正規職発令に対して現代車非正規職支会は、不法派遣闘争を無力化しようとする意図だと批判した。 チェ氏が仕事をするには高空籠城を中断しなければならず、高空籠城を継続することになれば‘無断欠勤’で解雇される可能性が高いためだ。

 現代車はこの日、資料を出して「これ以上の追加的な雇用手続き上の延期は認められない。 (チェ氏の)勤労提供がなければ雇用契約関係維持も不可能な状況につながる」として、事実上の解雇警告もした。 現代車関係者は「チェ氏が人事発令後に出勤しなければすぐに懲戒解雇をすることはないだろう。 年・月次休暇で処理する方法もある。 長期間にわたり出勤しなければその時になって対策を議論することになるだろう」と話した。 キム・ソヨン記者、蔚山/シン・ドンミョン記者 dandy@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/568654.html 韓国語原文入力:2013/01/07 20:25
訳J.S(1599字)

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