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随所に‘権力型暗礁’…特検チーム "不快"

登録:2012-10-30 21:04 修正:2012-10-31 00:18
捜査期間の半分が過ぎた内谷洞特検
イ・サンウン夫妻、続けざまに出頭日遅らせ
弁護人が大統領府職員召還自制を要請
内谷洞(ネゴクトン)敷地買い入れ実務を担当したキム・テファン前大統領府警護処職員が30日午前、ソウル瑞草洞(ソチョドン)内谷洞(ネゴクトン)の特検事務室へ出頭し、取材陣の質問を受けている。 ニューシス

 李明博大統領一家のソウル内谷洞(ネゴクトン)私邸敷地安値買い入れ事件を捜査中のイ・グァンボム特別検事チームが30日で捜査開始以来15日目をむかえた。 公式捜査期間30日の内、ちょうど半分が過ぎたわけだ。 特検チームは(株)ダースの押収捜索と李大統領の息子イ・シヒョン(34)氏召還調査など、よどみない動きを見せているが、時間が経つにつれ随所に‘暗礁’が出現している。

 シヒョン氏に現金6億ウォンを貸したと言う李大統領の長兄イ・サンウン(79)氏は、特検捜査開始の前日に中国に出国し、帰国後に特検が30日に出頭しろと言うなり31日に出席すると先送りした。 ところが30日には‘健康問題’を口実に来月1日に出頭を再び先送りした。 イ氏の夫人パク・某氏も最近特検の出頭要請に対して 「夫が帰国してから出頭する」と言った。 夫婦がそろって時間が迫っている特検の邪魔をしているわけだ。 イ氏の弁護人は「(早く出てこいと言う特検側に)強い語調で対抗している」と表現までした。

 特検チームはシヒョン氏の弁護人であるイ・ドンミョン弁護士が、去る29日「大統領府職員が参考人として過度に召還されているが、過度な参考人召還を自制することを望む」と要求したことが事実上大統領府の意を伝達したものと見ている。 イ・チャンフン特別検事補はブリーフィングで「イ・シヒョン氏の個人弁護人が私どもに希望できる内容か疑問がある」として「これに対して圧迫感は感じないが、多少不快ではある」ことを明らかにする」と語った。 これに対して大統領府核心関係者は「弁護人がシヒョン氏の調査に対して必要なことを要求できると見る」として「大統領府職員が関連した部分もシヒョン氏事件と直接関連したのなら一緒に要求できる」と話した。 イ弁護士の行動の肩を持ったわけだ。

 特検チームの運営にともなう予算(12億8000万ウォン)も未だに執行されていない。 事務室賃貸や什器費用、捜査費などをイ・グァンボム特検が個人的に調達して使っているのが実情だ。 イ・チャンフン特別検事補はこの日「予算を確定する政府の手続きがあるのだろうが、特検の捜査が始まった状況であるので少なくとも臨時予算であれ使えるようにしなければならないというのが私たちの考え」とし不満を示した。 法務部関係者は「他の特検時は準備期間が通常20日であったが、今度は10日と短く、予算申請が遅れた」として「法務部は予備費がなくて支援することはできない状況」と話した。

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 捜査期間延長問題も特検チームが神経を使わなければならない部分だ。 30日以内に捜査を終えられない場合、李大統領の承認を得てこそ15日間の捜査期間延長ができるので、捜査期間がとりわけ短い特検としては李大統領との感情対立が負担にならざるをえない。 ‘聖域なき捜査’を強調した特検チームが、当初押収捜索対象1号に選ばれた大統領府警護処にまだ手をつけていないのもこれと関連しているのではないかとの分析が出ている。

 警護処内部報告や決裁文書などを確保すれば、地価負担分を転嫁する過程がどのように進行されたのか、誰に報告されたのかなどを確認することができる。 ところが予想外にも特検チームは警護処の押収捜索を‘自制’している。 特検チーム関係者は「過去の特検の時、大統領府コンピュータを第3の場所に移し閲覧し、特定資料を要求して受け取ったこともある」として、折衝的な方式での資料確保が可能だという意を表わした。

キム・テギュ記者 dokbul@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/558247.html 韓国語原文入力:2012/10/30 20:29
訳J.S(1759字)

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