米国のドナルド・トランプ大統領が、応じなければイランを石器時代に戻すと脅したホルムズ海峡の開放期限が88分後に迫る中、攻撃を2週間延期する意向を示したことに対し、イランもホルムズ海峡の「安全な通航」を保証することを約束した。発電所などの民間施設への残忍な攻撃をやめ、交渉を開始するとしたトランプ大統領の決断を大いに歓迎する。イランの核開発などの中心争点に関する両国の立場の違いが大きすぎるため、簡単には結論が出ないだろうが、戦争による問題解決の方が難しくてコストもかかることが今回の事態ではっきりした。時間がかかったとしても、粘り強い対話を通じて両国の戦略的利害を調和させる「堅固な和平案」を作り上げてほしい。
トランプ大統領は7日(現地時間)午後、自身のソーシャルメディアで「イランがホルムズ海峡の完全で、即時の、安全な開放に同意するという前提のもと、イランに対する爆撃と攻撃を2週間延期する」と表明した。イランのアッバス・アラグチ外相も、イランに対する「攻撃が止まれば、イラン軍との調整を経て、海峡を通過する安全な航行が2週間可能となるだろう」との声明を発表した。
この日確認された最大の変化は、イランが先日提示したいわゆる「10項目の提案」に対してトランプ大統領が「実行可能な基礎(workable basis)」だとの見解を示したことだ。イランのタスニム通信の8日の報道によると、この提案にはホルムズ海峡の管理の継続▽これ以上の攻撃が行われないことの保障▽戦争被害の補償▽ウラン濃縮権の承認▽すべての第1次、第2次制裁の撤廃▽域内からの米軍の撤退など、米国にとって容易には受け入れられない内容が含まれている。これらをたたき台にして交渉を開始すると言ったのだから、11月に中間選挙を控えるトランプ大統領は「戦術的に撤退」したと解釈しうる。
ただし、両国の間に横たわる難題を2週間以内にすべて解決することは、現実的に不可能だと思われる。イスラエルなどの妨害工作を排除するためにも、互いに与えるべきものは与え、受け取るべきものは受け取るという大胆で粘り強い外交を繰り広げるしかない。イランも、現在保有している60%濃縮ウランなどについては、もう少し大胆かつ柔軟な姿勢を示す必要がある。
ホルムズ海峡の将来については、まだ不透明な点が多い。イランは2週間の「安全な通航」を保証しつつも、「イラン軍との調整」が必要だとの理由で、以前のような「自由な通航」はひとまず認めていない。終戦後もイランが海峡の統制権を手放そうとしない場合、韓国はいかに対応すべきか。国際社会と綿密にコミュニケーションを取りながら協力策を考えていかなければならない。