春節(旧正月)を前にした今月9日、中国の習近平国家主席は今年初の視察先として、北京の亦荘経済技術開発区にある情報技術応用革新団地の国家信創園を訪れ、李強首相は翌日、江西省にあるレアアースの研究機関や企業を訪問した。中国においては、新年最初の指導部の動線は、その年の政策の優先順位を暗示している。習近平主席と李強首相の動きは、2026年も先端科学技術の自立と重要鉱物資源を国家力量の中心軸に据えるという中国の宣言に近い。
先端産業と戦略鉱物は経済政策の枠を超え、中国の地政学的資産に位置づけられている。半導体、人工知能(AI)、先端製造業は米中技術競争の中心領域だ。習主席は今回の視察で、人型(ヒューマノイド)ロボットとAIの開発現場を回った。中国はこの産業を国家の運命に直結する戦略資産と考えており、巨額の投資と政策的支援を注ぎ込んでいる。李強首相はいつでも武器化できる資源、レアアースを誇示した。レアアースは電気自動車のバッテリー、精密電子部品、軍事装備に至るまで、先端製造業のサプライチェーンに欠かせない重要な資源だ。
最近出版された『ブレイクネック』という書籍で、著者のダン・ワンは中国を「エンジニアの国」に例えている。彼は、工学者出身の指導者の下で中国はスピードと規模、実行能力を基礎として産業基盤を迅速に構築する体制であると説明する。今回の中国指導部の視察は、この構図が単なる比喩にとどまらず、実際の政策の場面で具現化していることを示している。ダン・ワンはある対談で、中国のこのような政治構造のことを「レーニン主義的テクノクラシー(技術官僚制)」だと説明している。共産党の強い政治的統制の上に技術官僚集団の実行力を乗せた統治が行われているというのだ。技術力が強調されればされるほど、党の統制権も同時に拡大する構造だ。
反腐敗基調もこのような文脈で理解できる。最近、軍のナンバーツーだった中国共産党中央軍事委員会の張又侠副主席の失脚に関心が集まったが、「虎(腐敗した高官)」を狙う反腐敗の矢が向けられている先は核工学、軍需企業、地方政府など、領域を問わない。戦略産業や国有企業、地方政府に対する党の監督が強まれば強まるほど、政策の実行はますます一糸乱れぬものとなっていく。
しかし、スピードが常に効率を意味するわけではない。ダン・ワンが本のタイトルに選んだ『ブレイクネック』という単語は、辞書的には『非常に速く危険な』という意味で、『首が折れるほどの危険なスピード』というニュアンスもある。これは中国式の発展モデルの両面性を象徴的に言い表している。目覚ましい建設スピードは印象的だが、そのスピードのせいで構造的な負担や目に見えないコストも急速に膨らんでいく。
赤い馬の年(丙午の年)の始まりにあたり、中国の若者たちの間で泣いている馬「哭哭馬(クークーマー)」が大ブームとなっている。中国のある工場が春節の贈り物用の馬のぬいぐるみを作ったのだが、うっかり口の部分を逆に縫い付けてしまったため、「泣いている顔の馬」が誕生したのだ。若い労働者たちはぬいぐるみに疲労と無力感を投影した。ニューヨーク・タイムズは、長時間労働に対する若者の反発を反映しているとも指摘している。
このような解釈について中国官営のグローバル・タイムズは、西側メディアはユーモアを絶望だと、感情的満足のための消費を景気減速のシグナルだと誤読していると反論する。楽観的な未来へと向かう道からは、悲観的なシグナルは単に排除される。中国の党と政府は大国の未来に向かって走れとむちを入れるが、日々真面目に働く労働者たち、いわゆるニューマー(牛馬)は、息を潜めて泣いている。
イ・ジョンヨン|北京特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )