南北首脳会談開催の分岐点になる高官級会談が13日に板門店(パンムンジョム)で開かれる。今回の会談は朝米非核化交渉が膠着状態に陥った状況で、特に北朝鮮が先に提案して開かれるという点からその意味が非常に大きいと言えよう。文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の3度目の会談を必ず成功させ、朝米関係進展のステップを用意できるように願う。
12日公開された代表団の面々を見ると、会談の議題をめぐって南北の間に若干の見解の差が存在するようだ。南は首脳会談準備に、北は鉄道・道路などの経済協力問題に、より重きを置いた形だ。しかし「秋の首脳会談」と「北朝鮮陸路近代化」は全て4月の板門店宣言合意事項であるから、代表団構成の微妙な差が会談の実質的成果を遮る要因になってはならないはずだ。
最近の朝米非核化交渉をめぐって懸念が高まっている。北朝鮮は、核とミサイルの実験場の閉鎖にもかかわらず、米国の目立った対応はないと強い不満を表わしている。米国は「北朝鮮の核廃棄前に制裁緩和はない」と固執している。北朝鮮が「体制安全保証」の兆候として要求している終戦宣言にも米国は消極的だ。朝米両首脳の個人的信頼は固まったように見られるが、このような停滞状態を長く引っ張っていると、状況がどのように急変するか判断し難い。まるで薄氷を踏んでいるような局面だ。
いま南北首脳会談が重要な理由がここにある。朝米だけにまかせていてはこれ以上「非核化」の意味ある進展は期待し難い。両国の首脳会談が一度危機に陥った時、それを克服して歴史的なシンガポール会談の出口を開いたのが板門店の二度目の南北首脳会談だったことを思い出す必要がある。今回の高官級会談を北朝鮮が先に提案したのも、文大統領の役割に期待するという信号と読みとれる。
南北首脳の3度目の会談は最大限早く行われるのがいい。場所は4月の板門店宣言の合意のとおり、平壌(ピョンヤン)が望ましいだろう。これまで南北間で公式・非公式のチャンネルで議論をしてきたというのが大統領府の説明なので、時期が迫っても文大統領の北朝鮮訪問の準備に大きな困難はないと見られる。6月の朝米首脳会談の教訓は、終戦宣言と対北朝鮮制裁緩和、北朝鮮の核リスト提出と同じ実質的な「行動の交換」は、結局は両国首脳の決断を通じてなされるほかないという事実だ。そのような両首脳の会談のステップを南北首脳会談で築かねばならない。13日の高官級会談で首脳会談の日にちと場所の合意を成し遂げることを期待する。