「4・27板門店(パンムンジョム)宣言履行方案協議」を目的とした南北高官級会談が13日、板門店の北側地域にある統一閣で開かれる。6月1日の高官級会談以後約2カ月ぶりだ。北朝鮮と米国が、終戦宣言と(核施設・物質)申告・査察問題で対抗し、北側が南側に板門店宣言の速度感ある履行を催促するなど情勢が膠着の兆しを見せていただけに、南北が今回の会談で南北関係改善を通した情勢牽引の動力を作り出せるかが注目される。
統一部は9日午後「北側が今日午前通知文を送ってきて、板門店宣言履行のための高官級会談を13日に板門店統一閣で開催し、板門店宣言の履行状況を点検し、南北首脳会談準備と関連した問題を協議しようと提案してきたため、午後に同意するとの通知文を伝達した」と発表した。統一部は「チョ・ミョンギュン統一部長官を首席代表とする代表団を構成する」とし「今回の会談を通して板門店宣言の履行を促進するための方案と共に、南北首脳会談を成功裏に開催するために必要な事項を北側と深く議論するだろう」と明らかにした。
要約すれば、13日の会談は北側が先に提案し、会談の議題は(1)板門店宣言履行状況点検(2)南北首脳会談準備議論の二つだという意味だ。
高官級会談をすべき時ではあった。6月1日の高官級会談で合意した主要事項はすでに履行されたり履行の構成を整えた状況だからだ。将軍級軍事会談はすでに二度開かれ、鉄道・道路・山林協力分科会もすでに開かれ、後続協議が進行している。8・15を契機とする離散家族対面は、最終名簿が確定し行事だけ行えば良い。「開城(ケソン)南北共同連絡事務所」も公式発表はまだないが、17日前後に開所式がなされる展望だ。政府関係者が「政府内部でも高官級会談を持って板門店宣言の履行方式や速度を全般的に点検する必要がある時点だと見た」と述べるのもそのためだ。ここまでは特異なことはない。だが、北側が「南北首脳会談準備協議」を会談の議題に提案した部分については注意を要する。6・1高官級会談の共同声明文には、首脳会談に関連した言及は全くなく、2000年初の南北首脳会談以後、長官級高官会談で南北が首脳会談問題を公開議論したことはない。ただし、南北は、3月初めに「チョン・ウイヨン、ソ・フン特使団」の訪朝で首脳会談に合意した直後の3月29日に高官級会談を持ち「首脳会談3大議題」を選んだ“例外的事例”がある。
ひとまず南北が今回の会談で議論することにした「首脳会談」は、板門店宣言に明示された「秋の平壌(ピョンヤン)会談」を意味すると見られる。複数の大統領府核心関係者は「会談で北側の話を聞いてみなければならない」と前置きしながらも「一応(5・26統一閣会談のような)『ワンポイント会談』よりは『秋の平壌会談』の準備と見るべきでないか」と用心深く見通した。だが、別の関係者は「『秋の平壌』という板門店宣言文面に束縛されずに『ワンポイント首脳会談』の可能性も排除する必要はない」と話した。南北関係に詳しいある消息筋は「まだ南北が首脳会談の時期など具体的内容と関連して何らかの合意に至った状況でないと理解している」と伝えた。
問題は、膠着の兆しを見せる情勢を牽引できる程に南北関係を進展させるには、米国と国連の対北朝鮮制裁の一部免除などの措置が必要だという現実の困難さだ。南北関係に精通した元高位関係者が「会談の結果を見通すことは容易でない」として慎重な理由だ。だが、別の消息筋は「北側が南側を批判するために会談をしようということはないだろう」と比較的楽観的な展望を出した。