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[社説]南北高官級会談を朝鮮半島平和の大きな転機に

登録:2018-01-08 23:07 修正:2018-01-09 07:07

 南北高官級当局会談が9日、板門店(パンムンジョム)の「平和の家」で開かれる。2015年12月以後、約2年ぶりに開かれる今回の会談は、10年近い南北関係の空白を跳び越えて、新たな一頁を開く重大な転換点になる可能性が大きい。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が新年の辞で南北会談を提案し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がこの提案を直ちに受け入れた後、会談準備が一瀉千里で始まった。北側は、南側の要求を会談代表団の構成問題までそのまま受け入れて、些細なことをめぐり言葉尻を捉えた過去とは明確に異なる姿を見せた。南と北が共にこの会談にそれだけ意味を置いていることを傍証する。

 国際社会の雰囲気も会談の雰囲気を明るくしている。ドナルド・トランプ大統領が「南北対話100%支持」を明らかにしたことは、この間、朝米対決で出口を見いだせなかった南北関係と朝米関係に、大きな変化が起きる可能性を見せる信号と言える。南と北が知恵を集めれば、今回の会談が対決の悪循環を乗り越えて、朝鮮半島の平和にとって転機になりうるという期待を高める友好的な雰囲気だ。

南側の首席代表であるチョ・ミョンギュン統一部長官(左)と北側首席代表であるリ・ソングォン祖国平和統一委員会委員長//ハンギョレ新聞社

 しかし、行き過ぎた欲は逆効果につながりかねないだけに、今回の会談では実際的な問題を先に妥結するという考えで会談に臨むことが必要だ。まずは、北側の平昌五輪参加方式に議題を集中しなければならない。北朝鮮選手団が軍事境界線を通じて南へ来れば、それだけでも朝鮮半島の平和の意志を全世界に知らせることになるだろう。南と北が開・閉会式で共同入場することも象徴性が大きい。北朝鮮が、応援団や芸術団を送るならば国民的関心と呼応を勝ち取れるはずだ。こうした懸案が良い方向で妥結して、平昌五輪が南北共同の「平和五輪」になることができるよう願う。

 今回の会談の核心議題は五輪だが、議題がそこだけに限定されないことは確実だ。南側はすでに昨年、南北離散家族対面と軍事会談を提案したことがある。平昌五輪が開かれる期間は、民族の名節である旧正月連休と重なる。この時期に離散家族が会うならば、平和五輪の意味が一層大きくなるだろう。北側も金正恩委員長の新年の辞で南北関係の改善を強調しただけに、この問題に積極的に出ることを期待する。しかし、欲をかいて水の泡になることもありえるので、南と北は互いに節制し、合意可能なことから解いていく姿勢で会談に臨まなければならない。難しい問題に執着するよりは、今回の会談を契機に後続会談が続けられるように、大きな枠組みをすることが重要だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/826802.html韓国語原文入力:2018-01-08 18:58
訳J.S

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