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平昌直前に膝突き合わせる南北、軍事・離散家族再会の後続会談の実現に注目

登録:2018-01-09 04:44 修正:2018-01-09 08:28
午前7時30分、代表団が板門店に出発  
午前10時、冒頭発言の後に全体会議  
陸・海上訪問と共同入場・応援を提案  
体育個別会談での合意に注目集まる 
 
南の統一部、北の祖平統の「統・平ライン」  
平昌とは別に関係改善の議題を集中的に協議  
統一部「昨年7月に提案した緊急懸案今でも有効」  
元統一部長官「会談の動力落としてはならない」
京畿道坡州市統一大橋の近くの板門店と南北出入事務所の標識の下を車が速度を上げて走っている。南側のチョ・ミョンギュン統一部長官を首席代表とする南側代表団は、ここを通って9日、板門店の「平和の家」で北側代表団と会談することになる=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 南北高官級会談を翌日に控えた8日、統一部は会談の準備で早朝から慌ただしかった。南と北は、同日も午前9時30分(北朝鮮時間午前9時)に業務を開始し、会談に必要な内容を交換した。

 チョ・ミョンギュン統一部長官を首席代表とする南側の会談代表団は9日午前7時30分にソウル三清洞(サムチョンドン)の南北会談本部を出発する予定だ。会談代表団は乗用車3台に分乗し、随行員と現場状況室要員など支援チームが乗ったバス2台が警察の護衛を受けて板門店(パンムンジョム)に向かうことになる。

 リ・ソングォン祖国平和統一委員会委員長を首席代表とした北側の代表団や随行員、取材陣などは、午前9時30分に軍事境界線を越えるものと見られる。さらに、板門店の南側連絡官の案内を受け、車両に乗って板門店の南側地域にある平和の家に移動することになる。南側の次席代表のチョン・ヘソン統一部次官が平和の家の前で彼らを迎える予定だ。

 会談は午前10時、南と北から5人ずつ、合わせて10人の代表団全員が出席する全体会議で開幕する。双方の首席代表が冒頭発言を通じて、会談に臨む所感を発表するものと見られる。チョ・ミョンギュン統一部長官は8日、記者団に「平昌五輪・パラリンピックへの北朝鮮の参加に関連した協議に集中する」としたうえで、「南北関係改善を議論する過程で、離散家族問題や軍事的緊張を緩和する問題を共に協議できるように準備し、努力する」と述べた。彼はさらに、「あまりにも重要な時期に開かれる協議であり、国民と国際社会の関心が集まっているだけに、誠実に準備して協議に臨む」と明らかにした。

 全体会議が終わってからは、首席・次席代表会談をはじめ、南北担当者の間で個別会談が続き、会談の議題を調整して合意を導くための本格的な交渉に乗り出すことになる。今回の会談の核心議題である平昌五輪への北朝鮮の参加問題については容易に合意できるものとみられる。南と北の最高指導者がすでに平昌五輪への北朝鮮の参加について大筋で合意したからだ。

 政府は、平昌五輪と関連してすでに北側に陸上または海上を通じた訪問と共同入場・共同応援などを提案したという。したがって、南側のノ・テガン文化体育観光部2次官とキム・ギホン平昌冬季五輪・パラリンピック組織委員会企画事務次長、北側のウォン・ギルウ体育省部長とリ・ギョンシク民族オリンピック組織委員会委員が個別会談を通じて、北朝鮮選手団・代表団の移動経路▽開・閉幕式の南北合同入場▽応援団・芸術団の派遣▽南北共同応援などについて実務的な協議を行なうものとみられる。

 チョ長官やチョン・ヘソン統一部次官、アン・ムンヒョン首相室審議官など3人は、リ委員長など祖平統所属北朝鮮代表団3人と共に「南北関係の改善」問題に集中するものとみられる。8日、チョ長官と統一部が昨年7月17日に政府が提案した「軍事境界線上敵対行為の中止に向けた軍事当局会談」と「離散家族再会のための赤十字会談」に関しても話し合うと明らかにしただけに、この分野で北朝鮮の反応を引き出せるかが最大の関心事だ。平昌五輪への参加問題と別に、南北関係改善に向けた各後続会談を実現させることで、対話の動力を維持していくことが何より重要だ。

 チョン・セヒョン元統一部長官は「韓米合同軍事演習の延期決定の勢いに乗って、朝米対話に乗り出せる雰囲気を作っていかなければならない」とし、「互いに欲を出さず、対話の動力を落としかねない行動を控えるべき」と助言した。

チョン・イナン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/826847.html韓国語原文入力:2018-01-08 22:24
訳H.J

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