登録 : 2017.11.23 21:59 修正 : 2017.11.24 09:35

中国・北京の釣魚台国賓館で開かれた韓中外相会談で、カン・ギョンファ外交部長官と中国の王毅外交部長が握手を交わしている。両国は12月中旬、文在寅大統領の中国国賓訪問を推進することで合意した=北京/共同取材団//ハンギョレ新聞社
 「朴槿恵(パク・クネ)弾劾」がもしなかったならば、平昌(ピョンチャン)冬季五輪は多少おかしな姿になっただろう。開幕式は朴前大統領が、閉会式は今年12月に新たに選出された大統領が参加しなければならなかった筈だ。

 さらに深刻だったのは、任期の終わる政権が平昌五輪に神経を使ったことが皆無で、新たに来た大統領には誤りを正すだけの時間がなかったという点だ。平昌五輪組織委員会の内部では、このような政治日程のせいで既に求心力が大幅に低下していたという。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今年5月に就任し、平昌五輪は再び政治的動力を得た。平昌五輪のためには大きな幸運だったといえる。いずれにしても3回の挑戦の末に実現した冬季五輪誘致であり、成功とは言わないまでも無理なく行わなければならない。予期せず平昌五輪の負担をそっくり抱え込んだ文在寅政府は、ほとんど“死闘”ともいえる取り組みをしている。米国をはじめとする在外同胞にも積極的な協力をお願いしている。ともすれば種々の面で少なからぬ後遺症を残すリスクが存在することも事実だ。

 何よりも平昌五輪の最大の挑戦課題は“平和五輪”だ。状況は良くない。中国の習近平国家主席の特使として北朝鮮を訪問した宋濤共産党対外連絡部長は、対話の入り口にすら入れなかった。ドナルド・トランプ米行政府は、待っていたかのように北朝鮮に対して9年ぶりにテロ支援国として再指定した。危なっかしい。

 トランプ行政府の対北朝鮮政策は、依然として信じられない。「戦略も忍耐もない」政策に進んでいるように見える。トランプ大統領がアジア歴訪の過程で送った対北朝鮮メッセージと参謀の発言は「ジキル博士とハイド」であった。北朝鮮に交渉メッセージを投げるように見えながらも、他方では北朝鮮の崩壊を追求するような発言もそこに隠されていた。軍事的威嚇が一層増して、バラク・オバマ行政府の「戦略的忍耐」政策より一層危険だと一部のワシントンの専門家たちは話す。

 それでも、レックス・ティラーソン国務長官の話のように、外交の機会は狭いながらも依然開いていると信じたい。朝米の専門家対話に参加してきたニュー・アメリカ財団のスザンヌ・ディマジオ局長は、最近「ポリティコ」とのインタビューで、北朝鮮のチェ・ソンヒ北米局長が韓米連合軍事訓練の中断、制裁解除、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長に対するトランプ大統領の侮辱的発言中止という3大イシューを挙げたと伝えた。

 北朝鮮が掲げたイシューは、交渉前の神経戦の性格を持つ“初期条件”だと確信できる。北朝鮮が実際にこれらの目標をすべて貫徹したいと信じるならば、アマチュア交渉家だとか、交渉を避けるための口実としか見なされない。交渉をしてみれば、韓米連合訓練は時期と内容を調節できる。また、北朝鮮も一挙に対北朝鮮制裁の解除が可能だと考える程に純真ではないだろう。

イ・ヨンイン・ワシントン特派員//ハンギョレ新聞社
 ワシントンでは最近、韓中間のTHAAD合意と関連して文在寅政府の「中国への傾斜」(中国傾斜論)を警戒する気流がある。朴槿恵政府時から十分に聞いてきた話だが、トランプ大統領が4月12日にウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで「韓国が過去には実際に中国の一部だったそうだ」と発言したことと重なり、愉快ではない。

 中国傾斜論が本当に心配にならば、米国の官民は「平和五輪」に力を添えれば良い。ティラーソン長官が明らかにした北朝鮮との「非公式対話(conversation)」の開始は、その第一歩になることができる。中国が韓国の平昌五輪への心配に食い込んで、習主席の出席や中国人観光客の大挙参加など大々的な「平昌平和外交」攻勢を繰り広げるならば、韓国国民の情緒は実際に中国に傾くかもしれない。

イ・ヨンイン・ワシントン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-11-23 19:33
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/820444.html 訳J.S
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