登録 : 2017.11.22 06:02 修正 : 2017.11.22 08:20

「宋濤特使と金正恩委員長の面会が実現しなかった理由とは?」 
官営メディア、面会に言及せず…金正恩「自動車工場を視察」 
中朝特使が最高指導者との面会に失敗したのは異例 
「核開発と双中断、互いに利害関係が合わず」

中国共産党の習近平総書記の特使の資格で北朝鮮を訪問した宋濤・中国共産党対外連絡部長(左から2人目)が17日、平壌の万寿台議事堂で北朝鮮労働党のチェ・リョンヘ中央委副委員長(左から3人目)に会った。中国共産党対外連絡部ホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社
 中国の習近平国家主席の特使として北朝鮮を訪問した宋濤中国共産党対外連絡部長が金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長と面会しないまま帰国したものと見られ、その背景に注目が集まっている。

 北朝鮮労働党機関紙「労働新聞」と中国共産党機関紙「人民日報」は21日付で、それぞれ宋部長の帰国事実を報道したが、金委員長との面会については言及しなかった。中国外交部の陸慷報道官は定例会見で、「これ以上発表するものはない」と述べた。「労働新聞」は同日の1面に、金委員長の動静として、平安南道徳川(トクチョン)にある勝利自動車工場の視察関連記事を掲載した。

 朝中の間に片方の最高指導者の特使資格で訪問したにもかかわらず、他方の最高指導者に会えないことは極めて稀なことだ。10年前、今回の宋部長と同じく、党大会(中国共産党全国代表大会)の結果報告のため特使として訪朝した劉雲山当時宣伝部長や、5年前に訪朝した李建国全国人民代表大会副委員長は、それぞれ金正日(キム・ジョンイル)総書記と金正恩(キム・ジョンウン)当時第1秘書と面会した。

 専門家らは凍り付いた朝中関係を反映するものと評価している。亜州大学中国政策研究のキム・フンギュ所長は「中朝間の利害関係が一致しないため、宋部長が金委員長に会えなかったものとみられる」とし、中国は「双中断」(北朝鮮の核・ミサイル開発と韓米の大規模な軍事演習の同時中断)を強調しているが、北朝鮮が核・ミサイル開発の意志を曲げない状況で、朝中が対話するのは根本的に限界があったと指摘した。

北朝鮮の金正恩労働党委員長が平安南道徳川勝利自動車連合企業所を視察したと朝鮮中央通信が21日報道した。 帰国を控えた宋濤部長一行が平壌にいた時点で、金委員長は徳川にいたということだと考えられる/聯合ニュース
 中国では北朝鮮核問題における自国の役割は制限的という主張が立証されたという声も上がっている。カーネギー清華研究所の趙通研究員は「面会が実現していないなら、北朝鮮が中国の圧迫をこれ以上望んでいないという意味であり、これで北朝鮮に対する中国の直接的影響が限られていることが分かる」と話した。中国のある研究者は「北朝鮮が中国ではなく、米国と対話するという意志を明確に示したもの」だと評価した。

 ただし、チェ・リョンへ政治局常務委員とリ・スヨン副委員長に会って党大会の結果を通知したことで、特使の当初の訪問目的は達成されており、これで長い期間中断された北朝鮮と中国の高官級交流が再開したのは成果と評価すべきという見解もある。成均中国研究所のヤン・ガビョン教授は「公式的に中朝交流を始めたという点が重要だ」とし、「断絶された交流が再び再開され、今後、交流がさらに多くなるものと見られる」と分析した。

 冷却期に留まっている朝中関係が、北朝鮮の核問題の解決には負担になりかねないという見方もある。キム・フンギュ所長は「米国は引き続き圧迫を加えており、中国も現在としては圧迫のほか方法がない。韓国が独自で対北朝鮮接触をすることも難しい」とし、「強対強の局面で私たちにできることは、北朝鮮が核・ミサイルを完成させた場合どうするかに関する『プランB』を準備することだ」と話した。

北京/キム・ウェヒョン特派員、ノ・ジウォン記者(お問い合わせjapan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-11-21 22:24
http://www.hani.co.kr/arti/international/china/820102.html 訳H.J
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