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[社説]トランプの強い対日「通商圧力」、韓国も備えよ

登録:2017-11-06 21:35 修正:2017-11-07 07:06
ドナルド・トランプ米大統領と安倍晋三首相が6日夕方、東京・赤坂の迎賓館で開かれた歓迎晩餐会で乾杯している=東京/AFP 聯合ニュース

 日本を訪問中の米国のトランプ大統領の動きが妙だった。以前から安倍首相と親密な態度を見せてきたトランプ大統領は、今回の訪問でも安倍首相とゴルフラウンディングをし、2日間に4回も一緒に食事をして和気あいあいとした様子を演出した。家族が北朝鮮に拉致された日本人被害者にも直接会った。「北風」で総選挙に圧勝した安倍首相が国内政治的にいっそうの地位固めをする大きな贈り物をくれたわけだ。

 そのようなトランプ大統領が6日の米日企業経営者の懇談会では、自動車を例にあげ「(米国と)日本との貿易は公平でなく、開放もされていない。米国は長期間日本による巨大な貿易赤字で苦労している」と不平をぶちまけた。それと共に「不公正な貿易是正のための交渉プロセスを始めた」と強調した。トランプ大統領は首脳会談の記者会見でもこの問題に再び言及して「不公平な貿易関係解消のために努力する」という話を言い忘れなかった。トランプ大統領はまた、日本が米国の武器を大量購入することについて非常に肯定的に言及した。「同盟」を強調して精一杯褒め称えた後に「実益」を得る事業家的交渉技法がそのまま表れている。

 トランプ大統領の行動を見ると、彼が7日の韓米首脳会談でもどのような要求をしてくるか十分に察することができる。米国と自由貿易協定の再交渉の要求に応じた韓国に対して、通商圧力と米国産の武器購入の要求がより一層強まるものと見られる。トランプ大統領は特に日本の武器購買について「皆さんの隣国の一つ(北朝鮮)で起きていることを鑑みればそうすべきだ」として、北東アジアの国家はより多くの米国の軍事装備を購入すべきだと忌憚なく述べた。

 米国はTHAAAD(高高度ミサイル防衛)を米軍資産として韓国南東部の星州(ソンジュ)に配置し、最近は原子力航母ロナルド・レーガン号やB-1B戦略爆撃機、F35、Bステルス戦闘機など戦略資産の朝鮮半島展開を常時配置状態に強化することにした。これらには相当な費用がかかる。トランプ大統領はこれに相応する「経済的補償」を韓国に要求する可能性が強い。すぐ来年に防衛費の分担交渉が控えている。武器購入の要求も露骨化しかねない。

 韓国はトランプ大統領の訪韓をきっかけに、韓米同盟を確認して朝鮮半島問題の平和的解決のための共同努力に力を注ぐべきだ。また、トランプ大統領の通商および武器販売攻勢に「国益」を優先して対処する姿勢を守らなければならないだろう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017/11/06 18:29 

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/817731.html 原文: 訳T.W

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